今回は演劇ネタ。見てきたのは青山劇場の「メタルマクベス」 シェークスピアのマクベスを、脚本家宮藤官九郎が脚色し、 劇団新感線が演出・プロデュースを手がけた作品である。 出演は、内野聖陽、松たか子、森山未來、橋本じゅん、北村有起哉、 上条恒彦ほか。
今回が実は初の劇団新感線で。 今まで、チケット取ろうと思っても取れなかったのを友達の伝手で 入手。無事、見ることができました。
この作品を一言で・・・はちょっと言いにくい。 それだけ様々な魅力の詰まった作品でした。
物語は、ウィリアムシェークスピアの原作のエピソードに多分割と 忠実に、そこに1980年代初めの大阪で生まれたメタルバンド「メタル マクベス」の話を絡めて、物語が単調にならないように、それでいて 構造が複雑になりすぎないように上手に配慮されていて。
この辺はさすが、宮藤官九郎という感じなのかも。 また、想像をたくましくすれば、1980年初めの大阪って言うのは、 新感線のいのうえひでのりさんのバックグラウンドだったりするん だろうなあ、と思ったり。
でも、そのバンドの栄枯盛衰と、物語の冒頭に3人の魔女によって 託宣を受けたランダムスター(マクベス)の話の重なり方が本当に 上手いのだ。 そうそう、いつの時代もこうやって人は滅んでいくんだよなあ、と 思ったり。 個人的にシェークスピアは、(名作と言われれば言われるほど)苦手 なんだけど、今回のこの作品はすんなりと楽しむことができました。
また、この作品を楽しむことができたのは、出演しているキャストに 魅了されたから、というのもあるかもしれない。
主人公の内野聖陽の色気にはビックリしたし、夫人役の松たか子の だんだんと壊れていく演技はもとより、夫との、いちゃいちゃシーン というかバカップルシーンには、笑わせて頂いたし。 演出のいのうえひでのりも、絶対わざとやってるよね。 ある意味羞恥プレイみたいな。 でも、それをやりきってしまうお二人には、敬服いたします。
王の息子の森山未來には、その身体の柔らかさには憧れ、○○むけネ タには一番笑わせていただきました。もっと舞台で見たいよこの人。
また個人的に好きな役者の一人、北村有起哉も、格好いい役回りで よかったなあ、と。 登場シーンから最初はもっと、軽い役なのかと思っていたら、どん どんと重みを増す役回りを演じきったのはさすがだなあと思います。
さすがにね、お話自体はちょっと重めの話なので、もう1回すぐに 見たいか、と言われたらちょっと…だけど、新感線自体はまた機会が あったら是非見たいと思います。 今度はまた、市川染五郎と古田新太が出る奴があるみたいだし。 チケット取れるといいなあ。
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