11月2日のアメリカ大統領選挙は、僅差の末、ブッシュに決まった。 ま、個人的にはえー、またブッシュなのぉ、という気持ちもないでは ないが、かといってケリーになったからといってバラ色の世界が訪れる とも思えず。
とりあえず、この事によって、今後の世界がどのように変化していく のかを眺めていくしかないんだろうなあ、とも思うのである。
ただ、今回ブッシュ再選が決まった事で確実に得をする人たちはいる だろう。 それは、たとえばチェイニー副大統領が元CEOのハリバートンである とか、石油メジャーの各社であるとか、イラク戦争によって様々な 利権を手に入れた人たちにとっては、今後もこの状況が続く事は 好ましいことに違いない。よかったですね。
逆に、この事によって確実に損をする人たちも存在する。 イラクやパレスチナの人々は、今後もテロリストのレッテルをつけら れて、ただそこに住んでいるというだけで、生命の危機に脅かされる 可能性があるということである。
また、今後も原油高は続くのだろうし、その原油高に悩まされる企業は 世界中にあるだろうし、一般消費者もその影響は受け続けなければなら ないのかもしれない。
また、アメリカで中絶をしたいと思う人は、今後いつ自分が犯罪者に なってしまうかドキドキしてるのかもしれないし、ゲイの方々は、 これでしばらくは同性間の結婚は見送らなきゃいけないのかも、 しれない。ご愁傷様である。
そして、日本。 日本政府は果たして、ブッシュ再選で得したのだろうか、それとも損を したのだろうか。
短期的にみれば得をしているんだろう。 ブッシュ率いる共和党政権にとって、イラク問題も含めて国際的に これだけ無条件に支持をしてくれるのは日本政府なのであるし、また アメリカの財政赤字と経常収支の悪化という双子の赤字をこれ以上 悪化させないためには、日本がアメリカ国債せっせと買って、下支え してもらわなくちゃならない。
ついでにアメリカ軍の再編成に伴って、日本に軍司令部まで置かせて もらえそうな勢いである。 おそらくはこれほどまで、アメリカが日本を必要としてくれる時期も 珍しいのかもしれない。
でもね、長期的にみた場合、果たしてこれが日本にとっての得になって いるんだろうか。 その答えは、風の中にしかないのかもしれないが。
せめて日本政府のお偉方が、ブッシュさんと同じ夢を見続けて、ついで にその終焉と共に心中しないでほしいと願うのみである。
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