毎月1日は映画ファンサービスデー。 映画が1本1000円で観られる日。
そう思って仕事が終わった後、渋谷のパルコパート3にあるシネクイン トにいったらなんと、ここは3月、6月、9月、12月のみ、1000円だった のである。 ということで、1日でありながら、通常料金を支払っての鑑賞。
今回見に行ったのは「笑の大学」。
この映画、今月封切りになる映画の中では一番見たかった映画である。 なので、公開初日にも仕事が終わってすぐに飛び出して、新宿文化シネ マまで行ったところ、あえなく満席で断念。 もっとも、新宿文化シネマの最上階は、試写会場並みに小さいスクリー ンだったはずなので、すぐに満席になったのかもしれない。 ちなみに私のすぐ後に、小林カツ代がやって来てやはり同じように 断られていた。
という事で他にうちから近い映画館が渋谷と日比谷だったので、渋谷 に来たわけである。
さて、本編に関していうならば、「そこそこ笑えて面白かった」である。 でもこれは、以前舞台版の「笑の大学」をTVで見た奴が目茶苦茶面白く、 腹かかえて笑ったのを、私が録画して繰り返し見ていた、というのが 大きいかもしれない。 どうしても、今回の映画と、舞台版を比べちゃうのである。
で舞台版の出演者、西村雅彦と近藤正芳は、三谷幸喜の劇団サンシャイ ンボーイズ出身という事もあり、やっぱり間とか上手かったなあ、と 思うのである。 でも他の観客はどっかんどっかん受けていたし、よく頑張ったというか 映画としては成功なんじゃないのかな。
今回の映画版での検閲官の向坂役の役所広司は本当にうまいなあ、と 思うし、途中警官のくだりとか、ラストシーンはちょっとくどいかな、 とは思うがそれは演出家の意図なんだろうし。
もう一人、劇作家の椿一役は稲垣吾郎なんだけど、個人的には舞台と 比べちゃうと、吾郎ちゃん声出てないよ、とか体張ってないよ、とか 演出家みたいなダメ出しをしたくなっちゃう自分もいるんだけど。 でも終盤に向かうに従って、三谷幸喜がインタビューでも述べていた ようにレベルアップもしていたようだし。
ただ一つ、惜しむらくはいたいけな感じがしないのがなんとも。 検閲官の無理難題と、劇団員の間に挟まって四苦八苦、どうしよう おろおろみたいなところがこの作品の醍醐味だったと思うんだけど、 いまいち感情移入しにくかったのが難点かも(ラストも)。
他のお客さんの笑い自体も、ゴローちゃんよりは向坂の方で起きていた と思うし。 でも、稲垣吾郎のおかげでこの映画が完成したと思えば、御の字だと いえるのかもしれない。
結構厳しい事も書いてはいるけど、素直に見に行けば楽しめる作品だと 思います。オススメ。
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