今回は映画ネタ。 ビッグバンドジャズ好きの父親が見に行って面白いと言っていたので、 「スイングガールズ」を見に行ってきた。
この映画、フジテレビの亀山千広が企画をし、「ウォーターボーイズ」の 矢口史靖が監督を務めている所から考えうるに、「ウォーターボーイズ」 のガールズ版である。 なので、物語の構造は「ウォーターボーイズ」だし、映画の端々に挿入 されるコミカルなエピソードは、あまりにベタ過ぎて、まるで学生の 16ミリフィルムの楽屋落ちを見ているようである(そのアマチュアっぽ さも、矢口監督の魅力なのだが)。
でも、そんなお約束を補ってあまりある魅力が、この作品にはあると 思う。
この映画の魅力は大きくわけると3つ位あると思う。 一つは山形弁、 二つ目は主人公の上野樹里をはじめとする、生徒たちの女子高生っぽ さ。 そして三つ目は、吹き替えなしの演奏の素晴らしさ、である。
特に主人公の上野樹里は、その表情の豊かさだけでなく、体の演技も おっちょこちょいの女子高生っぽさをうまく演じていると思う。 そして彼女をはじめとするメンバーが、ジャズと出会い、裏カウント? に気付くあたりからの、彼女たちの体がリズムにのってくるあたりの 演出が、見ていてとても気持ちいいのである。
同じく青春音楽映画?である「青春デンデケデケデケ」でも、方言と音楽 と青春のコラボレーションがいい感じだったけど、彼女たちの物語と 山形弁は、とてもよく似合っていると思う。 これが変な話、標準語だったらもう少しうそ臭くなったような気がする のである。
そして生演奏の迫力。 ちゃんと彼女たちが特訓のすえにバンドとして演奏を行なっている事の 迫力と説得力は、本当にスゴイと思うのだ。
最後、私の大好きな曲「シングシングシング」がかかる時から、ドラム に合わせてピンスポがあたり、照明の演出が入るんだけど、ちゃんと 照明があたると、その説得力は大いに増し、鳥肌が立つような気が したのである。 メインキャストのソロパートも格好よかったし。 前に見た「スクールオブロック」でも思ったけど、やっぱりライブでも 明かり作りの演出って言うのは重要なんだなあ、と思ったのだった。
なんにせよ、みんなで集まって何かに没頭する映画っていいよね。 元気をいただきました。
|