パラダイムチェンジ

2004年07月13日(火) 民主主義は手間ヒマと時間がかかる

日曜日は参院選の日だった。
私が行く投票所は、うちから歩いて5分くらいの小学校である。

自分が選挙権を持ったのは、代々木に越してきてからだから、
私にとっては唯一のなじみ深い投票所である。
昔はぶあつい選挙人名簿を参照していたのが、今では投票引換券?の
バーコードをピッとなぞるだけで済んでしまう。便利である。

そして投票行為自体は、ものの5分とかからない。
これがもしも20分町のはずれまで歩いて、5分で終わって、また20分
歩いて帰るのだったら、ずいぶんと面倒だろうなあ、と思ったりする。

私の場合、徒歩5分ですむこともあるけれど、ついでにそのまま足を
のばし、代々木の和食屋さん「田んぼ」で久々に「豚角煮おひつ膳」
というごちそうを食べて帰ってきた。

でも、そんな風に投票する側は期日前投票も含めて簡単になってきた
けれど、投票所を準備する側、見守る側、開票する側の手間ヒマは、
結構大変なんだろうなあ、と思うのである。

私の知り合いには何人かの地方公務員がいる。
彼らは国政・地方選挙のたびに休日にかりだされ、1日中選挙につきあ
わなければならない。

ま、それが仕事なんだといわれればそれまでだが、たかが紙切れ一つ
を投票し、開票するための手間ヒマ、時間コストと人件費を考えて
みたら、それって結構スゴイことなのかもしれないなあ、なんて思う
のだ。

そしてそれもこれも、キレイ事をいってしまえば私たち有権者の権利を
守るために支払われているコストであり、その権利が保障されている
からこそ、民主主義に対する信用は失われていないんだよなあ、と思う
のである。

コメ一粒一粒にお百姓の苦労がこめられているのとは、微妙にニュアン
スが異なると思うが、私たちが当たり前のように受けているサービスに
も、そこにはそれを提供する側の尽力と手間ヒマが隠されているんだ
よなあ、と思ったのだ。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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