そんな訳で今回も倉田真由美の「ほやじ日記」ネタ。 今回取り上げるのは週刊朝日10月24日号掲載の緒方拳。
と、いう訳で早速引用。
20代のある時期、今考えると、「どうしてあんな男とつきあっていた んだろう」という男とつき合っていた。
その男と別れる時、当然というか揉めた。つくづく思うのだが、別れ 際って人間の地金がもろに出る(略)
そんな時期だけにトラブルを自分だけにトラブルを自分だけで抱えて 置く事ができず、親しい友人より少し距離のある知人、それも男の方 が話しやすかったので何人かに聞いてもらったのだが……。(略)
「そういう奴は切羽詰るとナイフでブスッとくるから気をつけた方が いいよ」 など、うっすら想像しないでもない最悪な風景を突きつけられさらに へこまされたり、 「僕の先輩紹介しようか」 と会ったこともない人にバトンタッチしようとされたり。
とほほ。あの時、錯覚でも頼りがいを感じる男に出会えていたら その場で「抱いてください」と三つ指ついてお願いしていたかも しれない。そう、イメージとしては緒方拳みたいなおやじに。
「この人とならどんなトラブルもなんとかしてくれそう」という頼も しさは若い男よりおやじの方が上だ。しかし、ただおやじであれば いいわけは勿論なく、「俺に任せておけ」ってセリフがしっくり 似合わなければならない。
緒方拳になら、すべてを委ねたいと感じるのはきっとあの声のせいだ。
うん、そうなんだろうなあ。 いざという時の頼りがいのあるなしってのが女性が男に求める条件と しては大きいのかもしれない。
これを、個人的に言い換えると、「説得力」とか「存在感」という 言葉になる。
よく、言葉には「たましい」、すなわち言霊の力がある、なんてよく 言われる。 例えば数人の男性が、一人の女性に対して「結婚してください」って 言ったとしても、その願いが全員かなうわけではなく、かなうのは 一人の男性になる(少なくとも法律上は)
すなわち、言われた側の女性は一斉にプロポーズしてきた男性の 中から、最も自分の条件に近い人を選んだわけですね。 で、その条件は、例えばルックスだったり、収入だったり、優しさ だったり、様々だと思うんだけど、一つだけはっきりしているのは、 選ばれた男性は他の男性に比べて、その女性にとっては説得力や 存在感があったといえるわけだ。
で、男の側としては、その相手を説得できる条件というのは、ルック スとか収入とかにいきがちなのかもしれないけれど、「肝腎な時に逃 げない」「頼りがいがある」ように見えるっていうのも重要なんじゃ ないのかな。
ここで重要なのは、その人がどれだけの覚悟をもっているかという事 よりも、「ありそうに見えるかどうか」って事かもしれない。 で、そういう時の存在感としては、「声」とか「その人らしさ」って いうのも重要なんじゃないかなと思うんだよね。
倉田真由美が斉藤孝にはエロスを感じずに緒方拳に参ってしまうのも 斉藤孝の声がかん高く、緒方拳の声が低く渋いって事もあるだろうし また緒方拳には、実際はどうかはわからないけれど、「修羅場をく ぐってきた男」らしさが備わっているんだと思うし。
実際に修羅場が起こった時にどうするかは別として、それでもより、 「頼りがいのある男」を求める女性のマーケットっていうのはあるん じゃないのかな、と思うのだ。
ただまあ、実際問題として、そういう事態になった時、本当にたくま しくて強いのは、実は女性なのかもしれないけれど。
でも、できれば女性には、「いざという時には頼りにするわ」という 甘える態度を男性には持っていて欲しいとも思う。
少なくとも自分は「おだてられると伸びる」タイプだったりするし。
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