パラダイムチェンジ

2003年02月03日(月) ザ・スクープ

今日の話題は、日曜の昼間に放映された 「ザ・スクープ」
ジャーナリスト鳥越俊太郎が、というより個人的には
「あのくさこればい」 の鳥越さんがキャスターを務めるこの番組。
結構昔からファンだった。

最近でも覚えているのは、真紀子人気まっさかりの時に、あえて
田中真紀子は嘘つき、という番組を放送して抗議の電話殺到してたり
仙台の病院の筋弛緩薬投入事件では、容疑者の冤罪を番組で検証したり。

朝日系の放送局なのに結構昔から北朝鮮問題にも取り組むなど、普通の
報道番組とは一味違うスタンスが個人的に好きな番組なのだ。

元々は土曜の夕方や深夜帯に全国ネットで放送してたのに、よせば
いいのに?拡大路線をとり、日曜のゴールデンに進出。
しかし視聴率がとれず、もしくはスポンサー的に問題があったのか?
ゴールデン撤退。責任を取らされるかのように、土曜午前のローカルに
移動するなど、様々な紆余曲折の多い番組だった。

そして惜しまれつつも、昨年9月でレギュラー番組打ち切り。
年5回程度のスペシャル番組として、現在でも続いている番組である。
ある意味では、あの日テレのTVドラマ「ストレートニュース」や、その
原作の漫画「ラストニュース」を地で行っている番組と言えるかも
しれない。

でも番組打ち切りの後、ザ・スクープのあった時間帯、なんか
やってもいなくてもいいようなぬるいバラエティ番組とか、再放送とか
流しているようなんですけどTV朝日さん。
番組編成的になんかおかしくはないっすか?

さて実際の番組の内容、実はインターネット上で無料のストリーミング
放送を行なっているので、興味のある人は見てほしい。

今回の白眉は、冒頭の「少年10人冤罪事件」だった。
これが下手なドラマ見るより興味深かったのだ。


2001年9月、ある少女に、少年10人がわいせつな行為を働いたと
して逮捕された。
彼らは少女に対して、親に電話で適当な口実を言わせ、そしてその後
彼女を連行、わいせつな行為を働いたらしい。
たまたま少女が、加害者の一人を実名で名指ししたため、警察は少年を
逮捕。彼の友人および先輩関係から、残りの9人も相次いで逮捕された。

しかし、ここから事件は違った様相を見せる。少年たちは次々と、警察の
言うがままの自白を強要されたと主張。事件は冤罪である可能性も
出てきた。

しかしながら、少年犯罪であるにも関わらず、刑事裁判となった少年3人
は保釈されず、親との接見も許されない。
そんな異常とも思える状況の中、加害者とされる少年たちの親たちは
次々と少年たちのアリバイを証明し、そしてもう一つ重大なあることに
気がつく。
それは、被害者である少女の携帯電話の通話記録だった…。


ここから後の展開は、できればストリーミング放送で見れる人は
見てほしいと思う。
本当にサスペンス映画でもよもや、という意外な展開になるのだ。

番組の構成上、独善的な文法になりやすい点や、この検証が加害者と
される少年たちの側に一方的に立っているかもしれない、という問題を
差し置いても、番組上これだけ検察・警察側の証拠が崩されるのは
珍しいことだと思う。というか思いたい。

そして、本来であれば推定無罪の立場を貫くべきであるはずの
裁判所のスタンスについても。
なんか絶対日本で刑事事件の被告とかになりたくないなあ、と
しみじみと思う内容だった。

ついでに言えばこういう番組、2〜3ヶ月に一回じゃなく、せめて
一月に一回くらいできませんかね?>TV朝日の編成局さん


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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