2002年06月03日(月) |
極私的これであなたもサッカー通? |
そんなわけで、案の定?ワールドカップにハマっている。 最初は、ダイジェストで試合の大まかな流れだけ見ておけば いいや、と思ったのだが、TV上でとはいえ、実際に中継の 試合を見てみるとやはり面白い。
サッカーは、やはりだらだらと(失礼)見るに限るのかも しれない。 そんなこんなで、開幕のフランス戦をのぞき、地上波で行なわれた 試合は、録画を含めて見てしまった。 う〜ん、こんなんでいいのだろうか?
とは言っても、自分はサッカーなんて中学以来やったことのない ずぶの素人。玄人のような細かい見方ができる訳ではない。 でも、もしかしたらこれだけ抑えておけば、サッカー通の人とも 話を合わせられるかもしれない、極私的サッカー観戦のポイント を、試合の感想と共に書いてみたい。 これをよめば、あなたもサッカー通?になれるかも。
ポイント1 試合の流れを見る。 今回、見ていて思ったのは、例え1対1の単調に見える試合にも 試合の中には様々な波があるって事だった。 例えば、6月2日のイングランド対スウェーデン戦。 イングランドが1点リードして前半が終わったんだけど、前半の スウェーデンは、まともにボールがキープできないくらい、 固い感じだった。
だが後半に入り、ボランチというポジションの選手を替えて、 攻撃的な布陣にした途端、スウェーデンはよみがえり、 程なくして、点を取り、結果引き分けた。 スウェーデンは前半と後半で、まるで違うチームのような 感じだった。
同じような例はカメルーン対アイルランドでもあって、こちらは アイルランドが1点を取った瞬間から、チームの雰囲気が変化した。 アイルランドは中心になる選手がいなかったにも関わらず、 波に乗ると怖いという印象をあたえてくれた。
もちろん、そこには適切な選手交代をした、監督の演出のうまさが あるのかもしれない。 最初はリードしていたチームが、そのまま波に乗り続けるのは 難しいのかもしれない。 どんなに相手が強いチームだったとしても、格下のチームにも 波が来れば、気が付いたら生き生きとして、強豪チームを 押し込んでいたりする。
スペイン対スロベニアでは、いつの間にか、スロベニアが韓国の サポーターの心をつかんで、ホームチームのように振る舞っていた。 ライブで見ていて面白いのは、その波が来た瞬間を目撃することだ。 そして、一度波に乗ったチームがそのままゴールを決めるとなんか うれしかったりする。
ポイント2 TVの画面に入っている人数を数える TVの画面に入っている選手を数えて、多い方が有利だったりする、 かもしれない。 なんか、場当たり的に思えるかもしれないけれど、これって結構 当たっているんじゃ?
現代はスペースのサッカーと言われているらしい。 サッカーの攻撃って、パスを繋いだり、ドリブルをしたりしてゴールに 運ぶわけだが、現代では、相手チームに易々とパスをつながせるのは 禁句だったりする。
相手のパスがつながらなければ、得点につながる危険性は減るわけで そのためには相手のパスコースに、なるだけ多くの味方を配備して パスが出来る方向を減らさなければならない。 これをゾーンプレス(ディフェンス)という。<で、いいのか?
そのためには、TV画面の中、すなわちボールを持っている選手の 周りに、どれだけの味方選手を配置できるかが勝負になる。 単純にフォワードが2人に対して、ディフェンスが3人だったら 守備側の方が有利になる。だから攻撃側は、本来は後方の選手を オーバーラップさせて、前線に送り込まなければならない。
ドイツ対サウジアラビア戦では、サウジアラビアは素人でも突っ込みが 出来るくらい、このゾーンプレスが出来ておらず、結果ドイツに いいようにパスを回されて、結果的には8対0で負けてしまった。 まるで、大人と子供の試合のようだった。
だから、TV画面上により多くの選手がうつっているチームの方が その局面では有利、なのかもしれない。
ポイント3 華麗な個人技を堪能する これこそが、ワールドカップの何よりの醍醐味、なのかもしれない。 この2、3日で言えば、なんと言っても、スペインの選手達の 個人技だろう。 最初の1点は、FWのラウルというエースストライカーが決めた んだけど、その得点をお膳立てしたのは、ルイスエンリケだった。
ゴール近くまでドリブルしながらボールを運び、相手DFが スライディングしてきても少しも体勢を崩さず、きっちりと ラウルにボールを渡していた。それをきっちりと、しかもDFの 股間を抜いてゴールしたラウルもすごいが、ルイスエンリケの バランスのとれた強靱な下半身もスゴイ。
また、2得点目は、芸術的なクロスからのシュートでスペインが もぎ取ったのだが、そのクロスをあげる前、誰だかははっきりとは わからなかったけど、スペインの選手がオーバーヘッドで、前線へと ボールをパスし、得点へとつなげていた。
TV番組では、その芸術的なクロスのパスばかりを持ち上げていたが そのオーバーヘッドパスだって、充分すごかった。もし日本代表の 選手がやったいたら、もっと大々的に取り上げていたんじゃないかな って思う。
そして、6月4日のイタリア戦では、イタリアの王子さま、 トッティがやはり余裕のある芸術的なクロスボールをあげたし、 ビエリも、格好いいシュートシーンを2回も見せてくれた。 残念ながら地上波のライブでは見られなかったけれど、 ブラジル戦では、ブラジルのエースストライカー、ロナウドが 執念のライダーキックのような、ゴールを見せてくれた。
こうしたサッカーのスーパースターの華麗な個人技をライブで 見逃さずに見られたりすると、やっぱり手放しでうれしくなったり する。
ポイント4 会場の雰囲気の違いを楽しむ。 これは、日韓共同開催で、TVで見られるからこその楽しみ方かも しれない。
日本や韓国に関係のない試合の場合、もちろんその対戦国の サポーター達が応援しているわけだが、会場を埋める大半は、日本人や 韓国人なんだと思う。
面白かったのは、日本と韓国では、会場の雰囲気が全然違うのだ。 日本の会場の方が、なんか断然やかましい。 日本人は、対戦するサポーター達と一緒になって、まるで日本を 応援するかのように、騒いでいたりするのだが、韓国では、あまり サポーターが騒いでいる雰囲気を感じられなかったりする。
そのかわり、試合の流れをちゃんと見ていて、さっきのスペイン対 スロベニアのように、波のあるチームの方を応援し、つまらない プレーに対してはブーイングをおくったりしている。 これは、やっぱり、日本人の方が断然ミーハーであるって証拠なんだ ろうか?
まあ、自分が会場にいたらやはり騒いでいたかもしれず、これは チケットが結局当たらなかった者のひがみだったりするのかも。
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