パラダイムチェンジ

2002年05月31日(金) センチメンタル

今日で、非常勤で通っていた病院のリハビリテーション科を
辞めた。などと、書くと不況の現代ではリストラに
遭った悲哀、のような話に聞こえるかもしれないが、
ちょっと違う。

その病院でお世話になって4年になる。最初の2年は常勤で、
そして最後の2年は非常勤で。
本当は2年前におさらばしている予定であったのだが、人手が
足りないということもあり、請われるままに2年間を過ごさせて
もらった。
そして、今回は円満退職、のはずである。

この4年間、その病院では、本当にいろんな事が起きたし、
自分の内面的にも様々なことがあった。
リハビリは普通、理学療法士(PT)という専門職の人が中心に
なって行うのであるが、自分の在任期間中は、PTがいなかったり
いても1人だけだったりとかして、自分たちが主体となって
やらなければいけない事も多かったり。

責任を果たす上で、その状況っていうのはちょっとつらい。
ただ、発想を逆転すれば、そんな状態だからこそ、上司である
PTの先生たちも、自分たちのやることを見守ってくれていた
気がする。
これがガチガチのリハビリ科だったら、早晩につぶされて
いたかもしれない。

そして、受動的に教わり続ける状態より、自分たちで学びつつ
切り開いていかなければならない状況の方が、人は伸びるって
いうことを気付かせてくれたように思う。

この病院で働いたおかげで、患者さんと施術者の関係や
コミュニケーションの本当の大切さを学ばせてもらった。
これは今後の自分にとっての財産になるはずだ。

そして、当時から現在まで、一緒に働いていたスタッフの皆にも
助けられた気がする。
スタッフの人たちとは今でも仲がいい。

今回、辞めるにあたって、まだ2ヶ月くらいしか会ってない
新人の人も含めて本当に名残惜しんでくれたのが、
うれしかった。
危うく、泣きそうになったし。泣かなかったけど。

もしも2年前に辞めていたら、一部の人たちとは二度と
会わなかっただろうし、病院にも二度と足を向ける気には
ならなかったかもしれない。
今はもう、自分の居場所があるわけではないけれど、
第2(第3の?)心の故郷として、あの病院の想い出は
心のどこかにこれからも眠り続けるだろう。

そして、これからは本当にフリーの立場で働かなければ
いけない。
今まで甘えられた部分も含めて、気分を入れ替えていくチャンス。
もっとたくましく頑張っていきたい。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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