掛川奮闘記

2008年10月31日(金) 081031_元気が一番、だーっ!

 北海道のある町の知人の話。

 その町には今度新しい集客施設ができるらしいのですが、そこの管理をどこにしてもらうかがなかなか決まらず困っているのだそう。その町にはまちづくり活動で有名なAさんという方がいるのを思い出したので、「Aさんみたいな方に管理運営をしてもらうといいのではありませんか?」と訊いてみました。

 すると「そうなんですよ。私もAさんにお願い出来ないかなと思っているのですが、管理者の側が、特定の市民団体などにやらせると、既得権益化してしまって、後から変えられなくなるのではないか、と思っているらしくて、それを快く思っていないようなんですよ」とのこと。

「なるほどねえ。問題は、そもそもその施設の目的は何か、ということなのでしょうね。その施設の目的が、たくさんの利用者を集めるとか、産物を売るなどといったことだとして、それを一番考えている熱心な元気のあるところはどこか、というあたりを考えると、だんだんに絞られてくるような気がしますがねえ。大体あなたの町に、元気のありそうな方ってAさんくらいしかいないじゃありませんか」
「お恥ずかしいけれど、そのとおりですね」

「既得権益化することがいやだとか、Aさんだって旨くやれるかどうかわからない、ということであれば、最初からやる人を決めてしまわないことでしょう。たとえば、トライアル期間として1年間をやってみてもらって、その成果を報告書として提出してもらい、その結果を判断材料として続ける抱えるかを決めると言うことをあらかじめ伝えておく、といったやり方もありますね。トライアル期間をやってみて、始めて改善点や効率的なやり方が分かるということだってありますからね」
「はあー、私もそういうやり方を採用して欲しいのですが」

「元気のある人に元気を発揮してもらうことを大切にしなければ、命令やお金だけで人はその気になって動きませんからね」

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 まちづくりでも、地方病院のお医者さんの確保にしても、いまだに「お金を払えばなんとかなる」とか「待遇を良くすれば人材は集まる」と思っている人が多いよう。

 お金で外から来てもらう関係よりも、地元でやる気のある人の心に火をつける方が安く情熱的な仕事をしてもらえるということは良くある話。

 お金の関係では、必要な最低限の義務しかしてもらえないような気がします。やっぱり元気が一番。

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 論語に「これを如何せん、これを如何せんといわざる者は、吾れこれをいかんともするなきのみ」という言葉があります。

 「どうしたら分かるのか、どうしたらいいのか、と常に問いかけてくるような人でなくては、私がいくら教えたところでどうにもなるものではない」という意味です。

 学問を修めさせるには、体内から元気を出させることが一番なのですが、多分それが一番難しいのでしょう。

 元気ですか!元気が一番!(by アントニオ猪木)は真理だーっ!

 私は明日から日光で元気に蕎麦打ちです。


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こままさ