2008年10月24日(金) |
081024_変わるのは世界だ |
さてさて、これはまた大変な経済状況になってきました。
世界中の通貨が売られ、替わりに比較的経済が安定していると思われている円が買われています。買われに買われて円はついに一時一ドル90円台まで高騰。こりゃすごい値動きです。
そして円高と世界的な株安のあおりを受けて、日経平均はバブル崩壊以降最安値の7469円まで続落。マスコミは、これだけ円が高くなると自動車や電気製品などが海外に売れなくなり、不況になると判断。
各局のニュースは、円高株安に続いて、町工場を取材して工場の社長に「注文が激減して大変です…」と言わせ、円高による不況到来と不安を煽りまくっています。
「日本の経済は大変なことになるぞー、不況が来るぞー」というのが一般的なマスコミの論調。なかには今にも国が潰れそうな感じを与えるものもあったりします。
でも本当かな。通貨が強くて潰れた国はない、と聞きますが。
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いろいろな経済ブログがある中で私が一番信頼して面白いと思っているものの一つが、「新世紀のビッグブラザーへ blog」です。
これは中小企業診断士という肩書きの三橋貴明さんという方のブログですが、記事の内容はふわふわした噂に踊らされずに、数字と根拠を示しながら、現実的に判断をする、ということで貫かれた一級の経済記事ブログです。
この方は「本当はやばい韓国経済」という本を書いて一躍経済コメンテーターとして有名になりまた人気が出たのですが、このブログも誠実な内容により、人気ブログランキングでは常に一位を争っています。
さて、このブログの本日のタイトルが「変わる世界」。為替環境の劇的な変化で一体何が起こるのかを予想しています。 → http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/19079991.html
三橋さんの見解を引用すると、「今の超円高がどこまで進むかは分かりませんが、一つだけ確かなことがあります。 来年の今頃も、我々はきっとWiiの体感ソフトに夢中になり、少年ジャンプを買い、「富樫また休載かよ!」とブツブツ文句を垂れ、ハルヒアニメ二期開始予告に胸をときめかせ、「アッキーナって確かに萌えるけど、何か安っぽいよな〜」とか何とか言っているでしょう。要するに、今と変わらないということです。多少、輸出企業がリストラクチャリングに励み、日本人の購買力が高まった結果、輸入品ブームが巻き起こり、海外への大名旅行が流行っているかも知れませんが。 変わるのは、世界の方です」というもの。
日本は世界二位の内需を持った国です。そして確かに世界にモノを売っていますが、その外需依存度は世界の先進国よりも相対的には低く、決して異常にモノを売りまくっているわけではありません。
【日本経済は外需依存の嘘】 http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_02.html
そしてバブル崩壊とデフレの苦しみから10年かけて堅実な経済を作り上げてきた今、多額の金を借りて利子の差で儲けようというバブルな考えで経済を支えてきた国はここで一気に風の吹かないグライダー状態になりました。IMF(国際通貨基金)の監視下による経済立て直しを余儀なくされる国が続々と増えて行くことでしょう。
変わるのは日本ではなく世界の方だ、というのが三橋さんの見解です。
確かに浮かれるような日々はしばらく来ないかも知れませんが、それにしても、経済は悪い方向に進んでいるという暗い気分になりそうなところを吹き飛ばしてくれる意見です。
マスコミのとらえ方を、ネットが提供してくれる多くの誠実な知識と照らし合わせてみることで、自ら深く考えることができる良い時代になりました。
ネットと上手につきあい、これを使いこなして強い判断力を身につけたいものですね。
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