掛川奮闘記

2008年06月15日(日) 080615_世界総中流化計画

 伊豆での富士会議の二日目。

 テレビや新聞で昨日発生した宮城・岩手内陸地震の惨状が少しずつ分かってきました。土砂崩れの規模に驚きました。
 行方不明の方が早く見つかることとなくなられた方のご冥福をお祈りします。

 あれだけのエネルギーを食らうと、道路も橋も建物もひとたまりもありません。災害が防げない以上、できるだけ早い復旧と復興が望まれます。日本中も協力しましょう。

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 午前中は5つの班に分かれての討論の時間。テーマは昨日と同じく「日本から世界をデザインする新未来論」です。日本の未来は明るいのでしょうか?たくさんの面白い意見が出ましたよ。

  

 まずは日本の強みをみつけましょう。それは外圧によって初めて問題を意識するという少し受け身的な日本ですが、一度問題を認識すればそれへの答えを見つけて対応することには長けている日本のこと。きっと世界で一番早く問題を見つけて問題解決への道筋を示すことが出来るに違いありません。

 しかしながら、日本の良いところを発信するという力はやや弱いところがあります。諸外国では自国の文化法海を深めるために、戦略的に語学学校を各国に配置しています。中国の孔子学園、ドイツはゲーテ・インスティチュート、フランス、イタリアもそうやって自国語を広めようとしています。しかし日本はかつてはそれをやっていたものの、今ではその規模を縮小しています。財政事情なのかも知れませんが、やはり戦略的思想が見受けられません。

 最近は少し広がったとは言え、格差の少ない社会の実現にこれまでは成功したと言えるでしょう。しかし世界の多くの国では、支配層は格差のある社会と言う現実は変えようがありません。またその格差を利用して支配を続けているとも言えそうです。

 それに不満で政権が倒れたとすると、今度は内戦が待っています。国の成城はいつまで経っても不安定な国も多いのです。

 そして日本が世界に貢献できるとすれば、日本の政治的な力を高めて実力で公正な社会づくりを押しつけるのではなく、日本の国造りをまねしたいと思わせるような模範を作り続けることではないでしょうか。

 そこで登場するキーワードは「気がつけば 総中流社会化計画」ということにしました。

 日本をまねすることで気がつけば、みんな世界中が中流くらいにはなっているというそんな国が増えてほしいのです。ポリティカルパワーなどいらないけれど、発信する力は強めたいもの。

 そうして日本を発信するのは、「自分以外の誰かすごい人」 なのではなくて、自分自身もその一人だと思うことです。社会が目指したいあり方と共に、自分自身もなにかそこに参加するという強い生き方を生きたいと思うのです。

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 …とまあ、ざっとこんな感じの結論になりました。

 未来が明るいかどうかはひとえに我々自身の振るまい方に他なりません。自分たちが明るい社会を作るという気概をもちましょう。

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 午後には熱心な全体討論もあって、最後まで活気あふれる盛り上がりを示しました。世話人の皆さんたちの努力もあって今年も面白い出会いがあり、目からウロコの知らない世界に触れることが出来ました。すごい人たちとの出会いには大いに啓発されます。

 そしていよいよ私も来年が最後の卒業の年となります。せっかく仲良くなった人たちとも来年でお別れ。寂しい気もしますが、後進に道を譲ることにしましょう。

 来年もまたお会いしましょう。それまでにまた一回り大きくなっておきたいものです。


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こままさ