| 2004年12月08日(水) |
041208_「正解」はございません |
蕎麦研会員の女性に、「最近、『素人蕎麦打ちの公認テキスト』を手に入れたので、買うと良いよ」と言ったところ、「助役さん、最近随分斡旋するものが多いですねえ。いくらかもらっているのでは?」と笑われました。
そんなはずあるわけございません( ̄^ ̄)
さて今日は、 ■札幌のKさん ■「かえし」の作り方 の2本です。
【札幌のKさん】 札幌から知人のKさんが私を訪ねてきて下さった。
Kさんは私が札幌の公園事務所長だった時代に一緒に仕事をした、企画会社の社長なのだが、一緒に仕事をしているうちに結構ウマが合って時々飲んだり、話をしたりする間柄である。
公園の仕事で面白かったのは、新しい開園区域の冬期開園の仕事をしたときに、「カマクラ簡易製造機」を作ったことや、タイヤチューブで雪の斜面を滑り降りるコースとチューブに乗りながら簡便に坂を登る登坂機を作ったりしたことだ。
しかし一番印象にあるのは、このKさんと氷のかまくらを作る道具を開発して特許を申請したことである。
建築の世界では五角形と六角形を組み合わせたパネルドームがあるのだが、これを五角形の氷と六角形の氷でつくってしまおうというもので、それぞれの氷の型枠をつくって凍らせて雪の上で組み立てるのである。
当時は国の事務所にいたので、特許を取得するとなると上部機関に相談しなくてはならなかったのだが、上司からは「何を考えてこんな特許を捕るつもりなのか?」と呆れられた思い出がある。
一応特許申請にかかる費用は民間会社であるKさん側がもつと言うことで了解を得て、申請したのが4年前であるが、この度これがやっと特許として認められたという知らせが届いたのだそうだ。 なんとまあ時間の掛かることだ。
Kさんも嬉しそうに、たいした金にはならないような特許の証明書をみせてくれたが、Kさんと共に名前のある申請者は当時の上司の名前である。
公務員は職務上の成果としての特許は個人ではなく組織に属するので、そういうことになるのである。
それにしても、氷のカマクラで特許を取ると言うことも人生の中でそうはあるまい。良い経験をさせてもらったものである。
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Kさんはその後、すっかり氷づいてしまって、ハートの形の氷やら、氷の雪だるまの型などを作っているのだが、「なかなか商売にはなりませんね」と苦笑い。
「私が帰ったら、神社で氷芸術のコラボレーションをしましょう」とアイディアを提供すると、「小松さんと会うといつも元気になりますよ。早く帰ってきて下さいよ」と言って帰っていった。
「会うと元気になります」と言われるのは嬉しいものだ。
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そう言えば時を同じくして、北海道のある写真家から来年の写真カレンダーが送られてきて、「一緒に仕事をしたFさんと食事をしながら、『そろそろ小松さんが帰ってくる頃かなあ』という話をしていました」という手紙が添えられていた。
どうやら北海道ではそう言うことになっているらしい。あ〜あ(^-^;)
【「かえし」の作り方】 蕎麦研の若手Y3君からメールが来て、「自分で醤油と砂糖とみりんで『かえし』を作ってみたけれど、レシピ通りかどうか不安なのでご教示を」とのこと。
メールを詳しく見ると、「火を止めるタイミング」や「みりんが本物か、みりん風調味料か」ということなどで、悩んでいる様子。
わはは、全くそんなもんはどうでもええのです、ということで、メールを返しておいた。
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大事なことは、もはや誰かのレシピ通りかどうか、ということではなく、というよりも、そうやってつくったものだということを記録しておいて、同じ材料で違うやり方で作ったらどうなるか、ということを自分自身で学ぶ姿勢なのだと思うのだ。
分量を微妙に変えたり、材料を変えたりすることで、かえしひとつでも無数の組み合わせが存在するが、最後に残るのは提供する側の主張だろう。
「いろいろ試したけれど、私はこれが一番しっくりくる」というものを出せればよいのである。
【一番しっくり…】というからには、しっくりこなかった無数の組み合わせを試したという実績が必要だ。誰かに言われたままに、自分自身の検証なしでそのまま「鵜呑み」にすることが一番まちがったあり方である。
これからの自分の世界に「正解」などないのである。あるのは、自分自身が積み重ねた経験から得られる感性だけだし、その感性を大衆が支持してくれるかどうかということだけだろう。
そうしていつか、大衆の絶大なる支持を得たあなた自身の世界が展開されるよう期待をしています。
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あー、いつになったらホームページの「蕎麦の部屋」ができることやら。このままでは永遠に工事中になりそうである。
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