掛川奮闘記

2004年09月08日(水) 040908_改革への議論

【創発調査の打ち合わせ】
 朝から創発調査の関係する省庁へ、現状と調査方針、ならびに情報提供のお願いなどをするため上京する。

 今回我々が提案した創発調査は、国土交通省で約4900万円、文科省で約900万円の分担で、「合併市町村における『テーマの豊かなまちづくり』の展開方策検討調査」を行うものである。

 他にこの調査に関係するのは、農水省、環境省、厚労省、総務省ということになっていて、これら省庁の担当者に対して、「一応内内示が出た」ということの仁義を切っておく必要があるのと、各省推薦のまちづくりの有料事例についての情報提供をお願いする必要があるのである。

 一応内内示が出たと言うことで、国交省の担当専門官も顔合わせと挨拶に同行してくれた。まさに仁義の世界ね。

 さてそこで今日は午前中に農水省、午後に環境省、厚労省、総務省をお訪ねして、打ち合わせと在京スタッフの紹介も行う。

 基本的にはこちらの都合で巻き込んだ感があるので、「情報提供はしますが実際の調査業務にはお付き合いし切れませんのでご容赦願います」というのが皆さんの平均的なスタンスだが、農水省の担当補佐だけは「大いに呼んで欲しいですよ。議論にも参加したいし、良い結果を得られるなら協力しますよ」という力強い姿勢を示してくださった。

 いずれにしても、今日の行脚で事実上の作業スタートである。

 ここ何ヶ月かお世話になった担当課にお礼に行くと、「ここからが大変でしょ。お手並み拝見ですよ」と微笑まれた。そのとおり、これからが勝負なのである。 

【公共事業削減の裏側】
 営業ついでに河川局をお訪ねして、最近話題になっている公共事業削減についてお尋ねする。

 政府は政府の進める税源移譲・補助金改革案を作成する上で、地方六団体に対して、補助金削減案を提出せよと依頼していて、つい先頃地方六団体案が提出された。

 地方六団体とは、首長の連合組織である全国知事会、全国市長会、全国町村会の三団体(執行三団体)と議長の連合組織である全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会の三団体(議会三団体)とを合わせたものである。

 そして今回は地方六団体としての案と言うことになっているのだが、その実態は、市長会と町村会、ならびに市議会議長会、町村議会議長会からの意見を踏まえて全国知事会が改革案を作成したというものになっている。

 今回の補助金負担金等に関する改革案では義務教育費をどこまで入れるかが大きな話題となったが、最終的にはこの案では中学校教職員給与等相当分8500億円が盛り込まれたが。

 当初は義務教育費全額の2兆5千億円を全額入れるのではないか、と言う方向だったが、その後巻き返しもあり、義務教育では8500億円になったのだ。

 そこでいよいよ公共事業等投資的な国庫補助負担金はどうしようか、ということになって、5889億円余が計上されているのだが、このうち42%に相当する2447億円が河川、砂防等国交省河川局関連の事業になっている。

 私自身、どうしてこんなに河川事業が廃止対象として目をつけられたのかが判らなかったのだが、河川局の方に伺ってその裏側が判った。

 結局のところ、この計上された金額は補助対象が【都道府県のみとなっているもの】を計上したと言うことだったのだ。

 数ある補助金リストの中から、補助対象者の欄に市町村と書かれているものは全て対象から外された形となり、その分を都道府県のみの事業が受けたという形になっているのだ。

 それはつまり、市長会と町村会から「市町村への補助金は削減しないで欲しい」という要請に配慮したということでもあるのだが、それならば県のみに対する補助金が減らされることで市町村に対して影響はないのか、ということはほとんど議論されていない。

 県管理の河川事業はいらない、ということならば県は事業をできなくなるが、そのことで河川の氾濫の被害を被るのは結局市町村と言うことになるのではないか。

 おまけに公共事業は多くを建設国債に依っているので、補助金削減額が地方への税源移譲対象にはならない、ということを財務省も正式に表明しているところである。

 これら二重の意味で今回の補助金削減案には問題が多いのだが、仮にも六団体の案、として提出されてしまった意味は重いものがある。

 郵政民営化にしても補助金削減案にしても、どうも政府の議論不足と拙速が浮かび上がってくる。

 議論がされずに抵抗者というレッテルを貼ることで、政治ショーを演出するというのは、その改革の方向ではなくその手法において危険だ、と思うべきだ。

 こういう手法がまかり通ることは、改革の方向が誤っていたときにも修正を聞かなくしてしまう危惧があるように思う。

 もっと議論が必要だ。


 < 過去  INDEX  未来 >


こままさ