| 2004年04月30日(金) |
040430_ふるさとの訛 |
【ふるさとの訛】 ちょっと前日の続き。 羽田で覚醒剤男が車を奪って滑走路に進入した事件のおかげで飛行機
の到着が1時間半遅れた私だったのだが、空港から市内までのバスも札
幌駅に向かう便しかなくて、それに乗ることにした。
そこで駅までうちの奥さんに車で迎えに来てもらうことにして、駅前
で待ち合わせた。駅前ではすぐに車の居場所が分かったのでやっとのこ
とで車に乗り込んだ。
「いやあ、参った参った。空港でバスジャックとかで足止めを食って
さ」と言うと妻が、 「いやー、もう空港に着いた頃なのに連絡ないしさー。なしたかなー
、と思ってさー」
この【なしたかなー】というのは北海道の方言で、「どうしたのかな
あ」という意味である。この変形で、「なしたー?」は「どうした?」
、「なしてよ?」は「どうして?」という風に日常的に使われる表現な
のだが、掛川ではまず使わない。
「『なしたかなー』かぁ、内地なら「どうしたのかなあ」って言うと
ころだろうな。いやぁ、北海道に帰ってきたーっ!、という感じがした
よ」 と言って二人で爆笑。一気に北海道らしさを感じましたよ。こういう
瞬間にふるさとを感じます。
※ ※ ※ ※
普段気づかない一言に、ふるさとを感じることがあるものです。
今年の二月に札幌に招かれてスローライフの講演をしたときがあった
のですが、1時間半ほど熱弁を振るったあとに、北海道開発局でのかつ
ての上司が近寄ってきて声をかけてくれました。実はこの方は磐田市出
身の方なのですが、近寄るなり「いやあ、久しぶりに遠州弁を聞かせて
もらったわ」とおっしゃいました。
私自身は、北海道の言葉で話したつもりだったのですが、言葉の端々
に遠州弁が紛れ込んでいたようです。そういえば、「…の衆」なんて北
海道では言わないけれど、講演の中では言っていたような気もします。
聞きなれた言葉は、一瞬で心の距離を縮めるようです。ふるさとの訛
なんでしょうね。
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく
(石川啄木「一握の砂」より)
以上、小ネタでした。
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