掛川奮闘記

2004年04月07日(水) 040407_原泉小学校の桜満開

【浜松河川工事事務所への陳情】
 朝一番で、浜松にある国土交通省の出先事務所である、浜松河川工事事務所をお訪ねする。先般開通した日坂バイパスのお礼を述べつつ、さらにいろいろなお願いをする、という虫の良い陳情である。

 今回のお願いは歩道の拡幅整備のお願い。国道一号というのは、ところどころにいまだに細い歩道しかないところが点在しているのである。

 国の事務所の方にお伺いをすると、歩道の広いところは昔は道路が高くて、道路の脇が田んぼになっていたところが多いという。そういうところでは、道路を造るために斜めにのり面が出てくるので、用地もそののり面の下まで買ってあるのだという。

 ところが道路が高いところではそのままで屋敷との境目に道路を造るために歩道を造るだけの余裕を持った用地買収をしていないためにいまだに細い歩道のままだと言うことが多いという。

 いろいろな曰く因縁、歴史と経緯の結果としてこういう道路が残されているのだろうけれど、これが経済大国日本の一番重要な国道一号線の現状だと言うことになれば、「もはや公共事業は要らない」と声高に叫ぶ人たちにこういう現状を見せてあげたいものである。

 大きなプロジェクトなどを仕掛けるのは難しいかも知れないが、まだまだ落ち穂拾いのような残事業は実にたくさんあるものである。道路整備は永遠の課題ですわ。


【桜美しき原泉小学校の風景】
 午後に一瞬時間が取れたので、市の北にある原泉地区の原泉小学校を訪ねることにした。ここは桜の巨木が校庭の脇に多くあることで有名で、市内随一の桜の名所として知られているのである。

 突然お訪ねをしたのだが、教育委員会から事前に連絡が入っていたと見えて、校長先生が対応をして下さった。

 原泉地区には昔は中学校もあるほどで、林業を中心にたくさんの人がいた時代もあったのだが、いまでは林業の衰退と共に人口が減りつつあり、子供の数も少なくなり続けているのである。

 授業も複式学級で運営されていると聞いて、いずれ一度その授業風景を見たいと考えていたのだが、今日は残念ながら午前中が入学式ということで、午後は授業がないのであった。

 それでもこの小学校へ来たかったのは、先に述べたように桜の名所だからなのであって、授業は来週見学することが出来ても、桜の綺麗な小学校を見ることが出来るのは今週が限界だと思うのである。今日は午後に時間が取れて良かった。

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 原泉小学校の入学式があったと聞くが、今年の新入生は女の子がたったの一人ということで、寂しい入学式だったのでないか。聞けば、これほど少ないのは今年だけなのだそうで来年はまた数人の子供が入学をして来るという。

 今のクラス編成は一年生が一人で1クラス。まさにマンツーマンの指導が行われているのである。そして2年生と3年生が複式学級として二学年が一クラスの中にあって担任の先生が一人、さらに4年と5年がやはり複式学級、そして6年生が一クラス、ということになっているのだそうだ。

 一年生の教室には小さな木の机が一つと木の椅子が一つ置かれていた。そしてその後ろに保護者用なのだろう、木のスツールが二つ。黒板に「○○さん、ようこそ原泉小学校へ」などと書かれたポスターが貼られているのが、ちょっともの悲しさを漂わせている。

 複式学級では教室の前と後ろの両方の黒板を使いながら授業を行うようだが、教室は普通の教室なので、背中向きの生徒の距離は近い。

 2年生と3年生の教室では2年生の方が数が多く、一人の先生の授業で数の多い方に時間を割いてしまうと、少ない方は先生に教えられる時間が短いと言うことになってしまう。教え方にはかなり特殊なコツがあるようである。

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 数の少ない学校が弊害ばかりということでもない。子供たちどうしの距離が近いので、学年の違う子供とも普段から当たり前に遊ぶことで、気持ちがものすごく近くなるのだ。

 卒業式では卒業生が泣くことは良くあるが、原泉小学校ではずっと面倒を見てくれたお兄さん、お姉さんがいなくなると言うので下級生も涙ぐんだり泣いてしまったりすることもあるそうだ。子供たちみんなが泣きながらの卒業式というのは都会ではそうはあるまい。ここの小学校の良さの一つである。

 まだまだある。子供の数が少ないと、先生がノートをよく見てくれるので字が上手くなるとか、複式学級では学年が下の子が後ろの授業の声が聞こえるので上級生の授業内容を理解してしまうということもあるらしい。

 一人一人がリーダーなので、責任感が強くなるし役割を自覚するのも早い。しっかりした子供たちが増えるのだ。

 しかし、中学になって大勢の子供たちの中に入るのに慣れていないというようなことも聞かれるようだ。でも昔の子供が育った環境がそのままあるような気がして、ほのぼのとしてくる暖かい感じがある。

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 さくらも今日がほぼ満開で綺麗だった。桜の大木は幹週が2メートルを超えて、まさに大木である。

 50数年前にこの木を植えた、というお年寄りたちがつい先日ここで同窓会をしたそうだ。「あの木がこんなになったのか」と感慨深く喜んでいた、という話を聞いた。

 収穫のためには種を蒔かなくてはならない。木を植えるのは孫のため、と言われるが、自分のために何かをするのではなく、今の自分のために木を植えてくれた先人の苦労を思いつつ、子孫のために木を植える。

 山三代と言われる所以である。私の植えてきた木は今頃どうしているだろうか。木を植える仕事の喜びを改めて感じている。


【スローライフNPOの打ち合わせ】
 夜七時からスローライフNPO立ち上げのための打ち合わせを行った。今週中に県に書類を届けて、今月のうちに設立総会まで行うこととしている。

 今日の主目的は役員の人選のはずだったのが、担当してくれているO君が定款を県のマニュアルに会わせて一部変更したために、改めてその中身の議論が始まって時間を随分取られてしまった。

 会員の会費も今の案は一人三千円としていて、会員数を二十人前後とみているのだが、「もっとたくさん入ってきますよ、きっと」という方もいる。お金を払ってどれくらいの方がこの志に共感して下さるのか、というのが一番の課題である。

 そもそもお金をいただいても、それに値するだけの見返りを返すことの出来るような事業ではないので、ひたすら掛川のスローライフを外に発信することに努めようと言うのである。儲け話ではないのだ。

 我が蕎麦研もこのNPOの傘下に入っても良いと思っているのだが、細かく詰めると、「蕎麦粉をNPOが買って支給するのですか?」、「売り上げは収益になるんですかね?」とかなかなか複雑な要素もあるようだ。

 まあ一線を画しても別にどうということもないので、もう少し考えるようにしたいものだ。

 さて、蕎麦打ちもNPO活動の一環、ということになりますかどうか。



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