掛川奮闘記

2004年03月09日(火) 040309_再開発事業の難しさ

【本会議】
 平成15年度補正予算関連の議案に関する審議が開かれる。各種補正予算案は三つある常任委員会に付託されたので、それぞれの委員長から委員会で審議された内容の報告を受けることになる。

 掛川市議会は、総務、文教厚生、経済建設という三つの常任委員会が形成されていて、それぞれで補正予算が審議されたのである。

 一般会計予算と企業会計、特別会計とを分けてそれぞれ委員長から報告を受けて採決に移る。

 採決は簡易採決で、議案○○から△△まで一括して審議されることになり、議長からの「御異議ありませんか?」という問いに異議がなければそれで全会一致で可決なのである。

 しかし「異議あり」という発言が出れば、異議のある議案番号を確認してその議案に関しては起立による採決に移る。今日も一人の野党議員が6本の議案に異議を唱えて、それらについては起立採決。

 結果は賛成多数で可決と言うことになった。ありがとうございました。

    ※    ※    ※    ※

 今日はこのほかに、一年間勉強を続けていた、中心機能集積特別委員会と病院経営特別委員会のそれぞれ委員長から一年間の調査研究の成果も報告された。

 どちらも難題だが、一歩一歩解決をして行かなくては。


【再開発ビルの事業性】
 再開発ビルの事業性についてさらに、コンサルタントと協議を行った。

 再開発事業というのはつまるところ、都心で土地が少ないところで、高い地価の価格をその上にできるたくさんの床面積に分散してすこしずつ負担してもらうことで採算性を取り、なおかつそれらの集積の魅力で賑わいや定住人口の増加を図ろう、と言う事業である。

 その中でも、再開発ビルの中にできる機能や商売によって負担できる家賃がある程度経験的に分かっているので、これらの組み合わせで負担してもらえる額を想定して、建設費で割り戻すというトライアルを何度も繰り返して事業の採算性を検討するのである。

 たとえばスーパーマーケットだったら、一月の家賃が坪3千円くらいだとか、オフィスだったら坪7千円くらいだとか、クリニックだったら9千円だとかいった経験値があるようなのだ。

 住宅というのは案外安くしないと売れないようだし、掛川の場合は何棟売れるかという実績が乏しくて、業界でも「売れる」というところと「データがないので分からない」というふうに見解がまちまちなのだという。

  
 公共が床をもって公共施設を作るにしても適正な床の価格というものがあるだろうから、これらの方程式が解けなければ、その事業は成立しない、と言うことになるのだろう。

 問題になるのは、市民センターや多目的ホールなどの公共施設をビルの中に作るのはよいのだけれど、わざわざ地価の高いところに作ることが街中活性化にどれくらい寄与するものか、というコンセンサスがどれくらい得られるかと言うことだろう。

 再開発ビルの中にマンションやビジネスホテルをテナントとして入れるというのは高度利用を促進する上で効果的なのだが、民間の事業を圧迫するという側面もありそうだ。

 いずれにしても、なんとしてもビルだけは単独で成功してもらわないといけないのだが、公共事業としては、そのことと周辺のバランスをとらなくてはならない、という足枷もあるので余計に微妙だとも言えるのだ。

    ※    ※    ※    ※

 以前ある会議である人から、「もう街中からは商店街は消えるだろうし、スナックやキャバレーなどというものも消えると思う。交流による人の出入りや交流による経済には自ずから限界があると思う。やはりその地域に人が住まなくては駄目なのだと思う。駅前をもっと人が住める計画にしなくては行けないのではないか」という意見をいただいた。

 そういう目で地方都市を見てみると、商店街の成立とは別に、駅前にマンション群が成立しうる都市と、そういうものが成立しない都市があるように思える。駅前にマンションが成立しない都市における中心市街地の活性化にはどのような方法があるのだろうか。これが今の問題意識の一つである。

 もう一つは、街中にお年寄りや子供たちの施設を配置してはどうか、という意見もあるのだが、かつてのような賑わいを取り戻すことは、日本という国の成長の過程に置いてもはや難しいことなのだ、ということだとすれば、帰ってお年寄りの施設は郊外のショッピングセンターとの連携を考えるということの方が、利便性の高いまちづくりとして有効なのではないか、とさえ思えてくる。

 郊外のショッピングセンターをあまり悪く言わずに、これを既にある賑わいの空間と有効に捕らえて、これと連携する福祉施設の配置というのはどうなのだろうか。

 もちろんそうなると今日の街中とその活性化の意味を改めて問い直さなくてはならないだろうが、そこのあたりに関係者が皆各人各様のイメージを持っているところに、議論が集約していかない原因の一つがあるようにも思える。街中の地権者の皆さんの意志がなかなか見えないのである。
 
 いずれにしても、悲観でもない楽観でもない、厳格に客観的な情勢分析を行って事業の成立性を冷徹に見る必要があるだろう。
 「ここまで来たらもう後には引けませんわな」という理由で突っ込むのことだけはしたくないものだ。それでは佐賀市の教訓が活かされないと言うことなのだから。
 
 今は事業を実施するかどうかの判断の期日リミットを6月としている。それまでの間に、徹底的に現実的なプランにしなくては。

【ホームページ改装】
 今郷土新聞に月に一度連載中の「窓」という欄の原稿が私のホームページで読めるようになりました。

 バックナンバーも取りそろえていますので、過去の分もご覧下さい。

 次は蕎麦のコーナーだなあ…。うーむ。



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こままさ