掛川奮闘記

2003年09月16日(火) 030916_地区集会、原田〜原泉

【市議会本会議】
 市議会本会議が行われ、今回提出の補正予算案に対する質疑が行われる。

 お城の入園料収入に関連して、共産党の水谷議員から「お城の入園者数が減っている原因」を訪ねる質問が出されるとのことで、担当者の準備ペーパーが回ってくる。

 こういったことは、議事促進のために常識的には、あらかじめ事前通告という形で正式に申し入れるか、または情報を入れてくれるのが通例である。

 今回の質問も「ツアーを組んでくれる会社があったときは、それなりに送り込んでくれたが、そのツアーが終了してからは、来場者は伸びていない」として回答を行った。

 普通ならこれで終わるはずだが、「他に質疑はありませんか」という議長の呼びかけに対して、公明党の内山議員が手を挙げた。予定にない行動で、当局としてはちょっと動揺。

 内山議員からの質問の内容は、「早稲田大学に対して調査委託費を支出しているが、この時期に市長は早稲田大学の客員教授として講義を行っている。その関連は」というもの。

 経済建設部長がとりあえず答弁したものの、ちょっとおぼつかない感じ。

 市長からは「これは早稲田大学が全国五都市を対象にして年の調査を三年掛けて行うということで、わが市からもやってもらうことにして三年間で行うというものである。私が早稲田で客員教授となっていることとは関係ありません」と明快に答弁。

 質疑を行う議員の発言権に対してとやかく言うつもりはないけれど、資料作成や明快な答弁を行うためには、多少は事前に情報をいただく方が効率的な議事運営が行えるはずである。

 議会は、議論を行うところであって、相手をその瞬間に困らせて答弁が正確さを欠くと言うことは、返って市民に対する責任を果たせないことに繋がってしまうのではないか。

 決して喧嘩をしているわけではないのですから。  



【地区集会原田地区】
 地元からは39名の参加を得ての集会が、一時半から行われた。

 現在の市政の状況説明と、男女共同参画条例に関する説明が行われた後で、地元との懇談会。

 地元からは、介護保険に関して「市民ももっと関心を持つべきだ」という立場から、12項目の質問を要領よくまとめたペーパーもいただき、関心の高さが伺えた。

 平成14年度に掛川で使われた介護保険の額は38億円で、半分が国県からの補助として残りの19億円は市民からの税金なのである。

 在宅介護と施設介護の両方に対するニーズはそれなりに高いのだが、なかなかサービスが追いついていないのが現状とも言える。

 介護サービスは基本的に民間サービスなので、料金やサービス水準も競争原理が働くはずなのだが、逆に言えば儲からないところには民間は進出しないとも言える。

 公的にやればサービスを提供することは出来るが、高上がりになるに違いない。やはり良質な民間事業者に育ってもらわないといけないようである。

 また、市民の側にもまだまだ介護保険に対する理解が少ないとも言える。もっとも、現行の制度は認定してもらってから介護プランを作成して、サービスを買う、といういくつかの手続きが必要なので、複雑で煩雑だとも言える。

 このあたりにまだまだ改良の余地があるのだが、この介護を社会化したという点では世界初の制度設計であり、誇って良いものなのだ。

 制度を改善しながら、より良いものにして行く必要がある。

    ※    ※    ※    ※

 ところで、この集会で、「皆さんの家にパソコンがあって、私はそれを使ってホームページが見られます、という方は手を挙げてみて下さい」とお願いをしたところ、手が上がったのはわずかに四人であった。

 集会参加人数が39人だから、わずかに一割(;´_`;)。これではパソコンでの情報提供が一般化するのはまだまだ先になりそうである。

 
【地区集会原泉地区】
 昨日は敬老会に出席をした原泉地区に今日は地区集会で登場。

 この地区の問題点はなんと言っても、道路問題。わが市の一番北の地区で、市内には車で三十分くらいかかるところなのだ。

 しかも途中の県道はまだまだ細いところが多くて、交通が不便である。

 たまに待避所が作られていて、ここでお互いに譲り合いながら交通をしなくてはならないのだ。

 これが県道なのだから、なんともお粗末の限りである。学童の安全の観点からも見逃せない。

    ※    ※    ※    ※

 またもう一つは、原野谷ダムという農業防災ダムの環境問題。

 環境問題と言っても、この地区の要望はダムに水を溜めている状況を長くつくって欲しい、というもの。そうすれば景観的に美しくなり、観光などでの来訪者も多くなるはず、というのが地元の声である。

 これに対して当局からは、なにしろ防災ダムであるために、雨の時期には空にしておかなくてはならないような操作規定が作られていて、県からはこれに従うように指導を受ける立場であるために、なかなか要望に沿えない、というつらいもの。

 地元からは「完全に満水に溜めろ」と言っているわけではなく、容量の二割くらいでも良いから溜められないか、という現実的な意見も。

 満水にすると空にするまでに数日かかるというのが難点なのだが、それならば少しはやれる可能性があるかも知れない。市長からは特区制度での要望も含めて検討するという回答を行い、引き取った。

 河川が治水と利水で生きてきた時代は終わり、環境という軸が入ったことで、今までは言えずにいたことも言える時代になったのだ。
 
 少しでも前進が望まれる。


【夏が去ったか…】
 やっと夜が涼しくなりました。これなら網戸で涼しく寝られそう。

 暑さ寒さも彼岸まで、ですかな。



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こままさ