掛川奮闘記

2003年09月03日(水) 030903_九月議会初日〜地区集会

【九月市議会定例議会本会議】
 今日から九月の定例市議会が始まった。わが市の場合、例年九月議会は前年度予算決算の報告と認定を受けることになっている。

 他の自治体の場合は12月議会にそれを行って、前年度予算を確定させるというところも多いのだが、わが市では市長の方針もあって、それを9月に行い、決算を確定させた上で、当年度の補正予算を組む、という作業をするのである。

 会議の冒頭で市長から、昨年度の事業報告がなされ、さらに収入役から報告がなされる。

 続いて監査委員からも一般会計と特別会計への監査所見が述べられる。

 続いて各部長から九月期の補正予算案やその他の条例改正など提出議案の補足説明が行われて、今日のところは終わり。

 来週は一般質問が行われる予定である。各提出議案も常任委員会に付託されてそちらで集中審議される運びとなる。

 一般質問では、「助役さんに答えてもらうことになるかも知れませんよ」というセリフの議員さんもいて、どんな質問が出てくるやら。どうぞお手柔らかに。

 しかし考えてみれば、今日の市議会では一般市民の傍聴人はゼロ。まあ波乱が予想されるわけではないし、議論の応酬もあるわけではないので面白くはないかも知れないが、寂しいものだ。

 こういう議場の雰囲気も含めてウォッチをして外部に状況を伝えることくらいしても良さそうなものだが、市としてやるとなると市議会での発言録にならなくては正式ではないということになるのだろう。

 性格で公式のものと、あまりにたんたんと事実を述べる新聞記事の中間くらいに、解説付きで市民向けの記事が出されるようなサービスがあると、市民の市議会に対する興味も深まるのではないかと思うのだが…。

 まあそう言う意味では、この日記がその役割を果たしていると言うべきか。



【合併問題特別委員会】
 午後は合併問題特別委員会の会合である。これは主に合併任意協議会や新市建設計画策定小委員会の委員となっている議員の情報を他の議員全員に伝えて、意見交換をする場となっているのだ。

 今日の話題は前回の協議会と新市建設小委員会での様子の紹介と、そこでの提案議題に対する議会としての意思の方向付けである。

 一部に反対の意見などもあったが、おおむねは協議会での事務局提案を了承する方向となった。

 最後にいよいよ懸案である、合併の期日と特例を使うか否かという議員の身分に関する問題に対する方向の議論を行う。

 任意協議会には議長以下四名の議員が委員として参加しており、一市二町の協議会委員による意見交換なども頻繁に行われていて、そこでの二町の議員の意見なども紹介される。

 合併の期日の決定すら議論が簡単にいかないのは、合併特例法の期限である平成17年3月31日の前に、大須賀町議会議員の任期が17年1月29日で切れるためで、大須賀町の議員の中にはここで選挙をせずにすませるためには1月29日前の合併を望む声が大きいという。

 また議員の特例、特にここでは合併後も合併前の議員がそのまま移行するという在任特例
を使うかどうか、という点も大きな問題である。

 ちょっと前の合併であればまずほとんどの場合、議員は在任特例を使うのが当たり前であったのだが、最近の合併では特例を使わない例も多くなりつつある。特にわが地域の周辺では、浜岡町と御前崎町が早々に合併後は議員の特例を使わない、と宣言して手続きを進めていることで、「合併の最大のメリットは経費の削減である」という住民の強い思いから、議員も特例を使わない風潮が形成されてきたと言える。

 しかしわが市の場合は、大東町16人、大須賀町14人の町議会議員が、新しい市の法定定数34人ということになると選挙となった場合は相当の地元選出議員の減少が予想される。

 二町側では議員の中に、そのことで地元の声が新市の当局に届かなくなったり、地元と議員の関係がうまくできないのではないか、といった懸念も多いようで、二町には「在任特例を使って、新市への移行の激変緩和をするべきである」という意見が多いのだという。

 掛川市はこの春の市議選で、議員の多くが「合併したら即選挙」ということを覚悟した上で選挙戦に臨んだ候補者が多く、今の揺り戻し的な特例使用の意見に対してとまどいを感じている議員も多いようである。

 しかしながら、特例を容認する議員からは「わが市の議員はそう言う意見が多いが、二町の議員のことを考えれば、そう簡単に選挙だ、と言い出せない気持ちがある」という意見も披露された。議員の数が半分や4〜5分の1になる可能性を考えれば、そう簡単に割り切れるものではないという。

 今日の感触では六割が、「合併即選挙」という意見で、約四割が「特例やむなし」という雰囲気であった。

 意見の中では、「二月の選挙じゃ寒いなあ…」とか「特例を使って選挙の時期を、お茶のつみ取り時期からはずすべきだ」といった意見もあった。総じては、二町との付き合いが深まった議員からは「特例やむなし」派が多く、そうでもない議員は「選挙をすればよいのでは」という声が強かったように思われる。

 今日のところはそんな雰囲気で結論は持ち越し。そろそろ協議会でも激論が交わされそうな雰囲気だ。

 それにしても、対市民に対してどういう説明をして、それを市民町民がどう考えるかだと思うがどうかな。市民も単純に考えずに、慎重に考えてみてほしいものだ。

【地区集会〜東山口地区】
 今日の地区集会は、東山口地区。

 冒頭で市長からの話題提供があった後、住民の皆さんと意見交換する。

 ある方からは、「道路を直して欲しい、と言う要望を出したが、連絡もなしにすぐにやってくれた上に、お礼を言おうと思って市役所に電話したが、要領を得ない。お礼をしたいがさせてくれない」という発言があって、担当者が「すみません」と陳謝するという、おかしなシーンもあった。

 「お礼が言えない」と文句を(^-^;)言われるのも珍しいね。

    ※    ※    ※    ※

 この地区の問題として提起されたのが、地域の防犯安全の問題。特にそういうことが目立っている地区ではないのだが、やはりぽつぽつとは事件もあるようで、そういう対策をどうするかが課題としてあげられていた。

 地区では子供110番という、危ない目に遭いそうな子供がすぐに逃げ込めるようなご近所づくりの施策にも力を入れてくれていて、逃げ込んできても良い家を示す旗などが色あせるので、何とかしてくれ、と言った要望もあった。

 ある方からは、地区でたむろする不良らしき若者に声をかけて、対話をした思い出が語られて、「そんな子供達もいまでは立派な父親になって、すれ違っても声をかけてくれる。やはり恐れずに対話をするところから地域の安心もつくられるのではないか」という発言があって、会場の拍手を呼んでいた。

 その他にも、イノシシ対策、道路騒音と振動、地域で行っている福祉バスへの女性要望などが出された。

 ここの地区では、毎年この地区集会に甘酒が振る舞われるのであって、今日も冷やし甘酒が出た。これがまたうまいのである。

 地区に連帯の力を強く感じる集会でありました。

 遅くまでご苦労さまでした。


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こままさ