掛川奮闘記

2003年07月26日(土) 030726_合併シンポジウム〜自転車が…

【珍客来訪】
 結局宿泊先では時間がなくて蕎麦が打てず、持ち込んだ蕎麦道具一式はそのままお持ち帰りをする羽目になった。

 夜中に鰹節を削って出汁を取ったのはよいが、これも使わずじまい。もったいないので空き瓶に入れて持ち帰ってきた。これは自分で蕎麦を打って食べてしまおう…、と思った矢先に、サトさんから電話があって、「釣り関係の重鎮で、紹介したい人がいるのですがどうしましょうか?」とのこと。

 丁度良い、まさに蕎麦を打とうと思っていたところなので、「それでは、家に来て下さい。丁度蕎麦を打とうと思っていたところなのでね」とのこと。

 最近サトさんは、こういう申し出の時には断らないように心がけている、とのことで、「あっ、そうですか、じゃそうしましょう」と話は簡単。
 もっとも、連れてこられる方は「一体何事?どこへ連れて行かれるの?」と目を白黒させたに違いないが。

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 そうこうしているうちに、まずは蕎麦打ち。来客は5名と言うことで私も含めると、六人になるので、残っている粉を全部使ってしまおうと、1.5キロの玉に挑戦。

 さすがに1.5キロとなると自分の持っているコネ鉢ではやや余し気味で、粉と水を軽快に混ぜ合わせることができない。手を動かすと蕎麦粉があたりに散ってしまうのだ。

 いきおいこぢんまりした水回しになり、どうも調子が出ない。粉自体も「一本引き」と言って、蕎麦粉を篩にかけずにそのまま粉としているもので、粘りけが出づらくて難しい粉だということもあって、なかなか上手にこねきれない。

 これは腕のせいか、道具のせいか…。たぶん道具のせいだと思うのだが…(^-^;)
 
 それでもなんとか伸して切ったところへお客さん到着。ようこそむさ苦しいところへ。

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 訪れてきてくれた方は、釣り関係の皆さんで、二泊三日で天竜川の上流で鮎釣りをしてきたとのこと。今日は最後の日で、遠くは東京へ帰るということであった。

 今回一番の大物は、小口修平さんという方で、この方は「フライフィッシング」という釣り専門誌の発行人であるだけではなく、かつて(財)日本釣り振興会(会長:麻生太郎)の重鎮だったかたなのだ。すごいね、まったく。

 釣り業界の方は「あっ」と驚くのかも知れないが、残念、私は釣りにはとんと疎いので、単なる蕎麦趣味を味わってくれるおじさん、と言った感じ。

 ほかにも、画家の方や写真家等初めてのかたが全部で三人。あとの二人は一応知人。

 こういう組み合わせで、思いっきり蕎麦を食べて頂きました。

 一応お世辞も含めて、「うまい!」と言って下さったので、良いことにしましょう。久しぶりに1.5キロなどという玉を打ったので、おもしろかったですよ。

 1.5キロの蕎麦も、六人がかりであっという間に胃袋の中へ。いやあ、食った食った。

 珍客達は、満足げに我が家を後にして帰りました。こういう一風変わった出会いというのも面白いな。初めて会ったのが、蕎麦を食わせる、というのは先方にも印象的でしょう。

 そんなこんなの出会い旅。明日は誰に会えるのか?


【自転車泥棒!?犯人は…】
 ただで頂いた放置自転車のエアが少ないな、と思っていたので、住んでいるアパートに隣接するホームセンターでタイヤの空気入れを購入。意気揚々と自転車置き場へ向かったが…

 「ない!自転車がない!」

 ひー、盗まれたのか!? そういえば鍵も元々ついていた一つだけだったし、ここはショッピングセンターのお客も多いので、悪いやつが持って行っちゃったのかなあ…、参ったなあ、と少々落ち込む。

 そろそろ夕方で、出かける時刻が近づいていたので、とりあえずタクシーを呼んで目的地を告げる。一応気になるので、そこへ行く途中で市役所へ寄ってもらうことに。

 市役所で乗り捨てた記憶がないので、たぶんないだろうな、とあきらめつつ自転車置き場へ行ってみると…

 「あった!」なんだよう、市役所まで乗ってきて別な足で家に帰っていただけだったのだ。

 しかし、いつからここにあるのか?大体自分が乗ってきた記憶が全くない、というのはどういうことか。誰かが私の代わりに乗ってきた…、んなこたないので、やはり私が忘れていただけなのだろう。

 自転車があったのは良かったのだが、記憶障害かもしれない、という新たな悩みができてしまった。うーむ。

 小タイトルの、【自転車泥棒!?犯人は…】ですが、犯人は私です。お騒がせしました。


【街中の様子&合併シンポジウム】
 自転車で行きたかったのは、まずは街中は亀の甲地区の納涼祭。区長さんから「今度の土曜日の夜にあるので、顔を出せたら出して下さい」と言われていたので、行くことにしたもの。

 到着したところ、区長さんもこちらを見つけてくれて、会場を案内して下さった。

 地元の皆さんによる屋台や出店が出ていて、浴衣姿の子供達も多く参加している。実に楽しい光景である。

 この季節、市内の各地区でこのような催しが行われて地区の人たちのネットワークが強くなって行くのだろうな。

 うらやましい光景です。こういうことはずっと続けて頂きたいものである。

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 今夜のメインは、合併シンポジウムである。一市二町のそれぞれを会場として全部で三回行われるのだが、今日はその皮切りをわが市で行うのである。

 静岡大学の小桜先生による基調講演のあとで、一市二町の三人の首長さんによるパネルディスカッション。

 ここで、合併に対する期待、自らの魅力と相手の自治体の魅力、新市へのビジョンなどの首長の思いの丈が語られた。

 一方で、少子高齢化への心配、スローライフへの期待、砂地農業への期待などにも言及された。

 榛村市長が市長に成り立ての頃に、大東町の当時の町長に挨拶に言ったところ、町長から「掛川は薪を背負って降りてくる者にばかり目がいって、浜の幸・平野の幸を持ってくる者を大事にしていないのではないか」と言われたことが印象的だった、という話が紹介された。

 一市二町は、これからお互いの資産、財産などに多いに目を向ける必要があるだろう。

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 市民からは、適切な人口は?新市に期待するものは?などの質問が寄せられた。

 最後に小桜先生からは、「魅力的な町は、個性的な町だ。商業、住宅、工業などに個性を出そう。人口もこれからは多寡ではなくて質になってくるだろう。レベルの高い市民で定住人口+交流人口で考えよう。そして、この町出身の子供達がまちづくりをどうしたらよいか、という答えを求めて世界中を旅して、答えを見つけた者がまたこの町に帰ってくるような、そういう都市にしたいものだ」という話で、今日のシンポジウムがまとめられた。

 総じて、暖かくて良いシンポジウムであったと思う。次回は大須賀町で開催されるが、今度は地元の町民の皆さんが多く参加することだろう。今度はそう言う皆さんの意見も聞きたいものである。  


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こままさ