掛川奮闘記

2003年06月13日(金) 030613_出会いこそが勉強だ

【3セクの株主総会】
 3セクの株主総会。私も当て職で、株主でなおかつ取締役なのである。

 当て職とはいえ、責任は重大。運営に努力して、経営結果を出さなくてはね。

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 総会の最中に小笠町長さんが来る、とうい連絡が入り、総会終了後に市役所へ戻る。用件は、小笠町の住民から出された、一市三町による合併法定協議会を設置せよとの住民発議に対する意見照会と、この発議に関する町長の意見書を届けに来たとのこと。

 とりあえず市長不在のため文書を託されて会談は終わる。


【国体総会へ出席】
 昼過ぎに静岡市まで出かけて、わかふじ国体と障害者スポーツ大会わかふじ大会の合同総会に出席。

 何とはない会議だが、こういう儀式ばかりである。内容に不満や文句があるわけではないけれど、このために300人が集まっているのである。水窪町の人は、これから帰るのに、3時間以上もかかるのである。本当に大変だなあ、と思う。

 この町も浜松市と合併しさえすれば、浜松から一名の参加で良くなるのだろうな。そうすれば、静岡までは一時間でこれることになる。合併の意味はそういうことでもあるのだろうか。


【内外情勢懇談会】
 本来ならば市長が出席する上記の勉強会があるのだが、今日は市長が東京出張中と言うことで、私が代理で出席させてもらう。

 毎回、著名な講師をお招きして一時間半ほどお話をして頂くのである。今日の講師は、専修大学の黒瀬教授。

 お話の内容は、「中小企業の市場開拓戦略について」というお題で、中小企業が大企業の下請けをするばかりでなく、その技術を活かして自ら市場開拓をせよ、という趣旨。

 黒瀬先生が全国で知った、頑張っている中小企業の数々を紹介してくれながら、何をどう頑張るべきか、をお話ししてくださった。

 中小企業のメリットは、大企業とは別に、経営者の発想や考え方を少人数故に社内に徹底できることや、小回りがきくこと、なにしろ技術はあることなどではないか、と言う。

 「顧客のつぶやきを聞け」
 「大企業のために開発するのではなく、大企業の、○○開発部の××さんの悩みに応える、という姿勢が大事」

 「徹底した現場主義と、上のデータを下へ徹底すること、下のデータを上が吸い上げて共有することが大事」など、興味深い、示唆に富んだ話が多くてためになりました。

 話の中で、私が札幌にいたときにお付き合いしたアイ・ワードという会社が紹介されて、一瞬嬉しかったです。どこにでも頑張っていれば、その噂は遠くまで伝わるものである。

 嚢中の錐(のうちゅうのきり)と言いますからね。優れた人は、大勢の中でも次第に頭角を現すものです。地道に頑張ろう。

【さらなる出会い】
 勉強会を終えた後で、「紹介したい人がいる」ということで、市議会議員の一人と同じホテルの一階で待ち合わせる。

 目的の人が到着する前に、駅前商店街の方がこの議員のところへ来て、三人で話になる。

 この方とは、遠くから何度もお見受けしていたのだが、今日初めて名刺を交換できた。

 この方は街中商店街の顔役で、なんとか商店街の活性化を使用と努力しているのだが、そのための振興組合の存在が返って改革を阻んでいる、とやるせない思いを話してくれた。

 「やっぱり、根本的に改革しなけりゃだめなんだけど、みんな小金はあって、土地も建物もある。だから商店ではなくて、店が住居になってしまっている。それでいて、息子はいても後継者ではない。商売の後は継がないでしょう。そういう人たちの存在と、さらに言えば、改革などしなくても良いという足を引っ張る人もいますよ。難しいね、この流れを変えるのは」

 今日のところは、深い話までは聞けなかったが、かなり地元の様子は厳しそうである。

 またいつか続きを聞かせてください。

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 そこでやっと到着したのが、「紹介したい人」のTさんである。

 この方は、大規模なショッピングセンターでテナント誘致やらリーシング契約、店舗の配置計画など、ショッピングセンターの計画からテナント対策、経営までおよそ現場で積み上げた経験を豊富に持っている方なのである。

 今は全国で仕事をしているのだが、過去にわが市にいたことがあって、そのときに市内に住宅を買ってしまったために、ここに奥さんと犬一匹を預けて単身赴任中なのだそう。

 実際、ショッピングセンターというのは、どういう店舗配置をするかや、各店舗の規模、内容などを客の心理なども含めてかなり細かく計算して配置しているのだという。

 ショッピングセンターの中には、「核店舗」という割と大きなお店がある必要があり、その近くには小さなお店も配置する。全ては計画ずくである。

 今街中の空き店舗にこういったショッピングセンター方式でチャレンジショップを入れることで、活気ある商店街の復活につなげたいという動きがある。しかしこのTさん、「単に空き店舗がなくなるというだけの、単純な発想であれば、もっと考えた方がよい」と厳しい。

 「ショッピングセンター方式と言いながら、お店の戦略的な配置ができますか?この店の隣には、こういった商売がこの規模であって欲しい、というコントロールができますか?大規模なSCではそれをしているんです。」
 「…」

 「駐車場はありますか?徒歩圏での商売ならば、300メートルの範囲しか客は来ません。自転車で一キロ。車で呼ぶならば駐車場の検討が必要です。」
 「そうでしょうね」

 「誘客にやはり力があるのは、飲食店です。一度に全てのお店のものを食べることはできないからです。魅力あるSCには必ず人気のある飲食店が入っていますよ。街中の商店街だって、飲食店による核づくりや魅力づくりは可能なはずですよ。頑張って下さい」

 この方も熱いぜ!また面白い人に出会ってしまった。

 いろんな思いの交錯する事業である。面白がってはいけないが、やりがいはある仕事である。 

【夜食】
 家に帰ってきておなかが空いたので、薄力粉にキャベツを混ぜて焼いてみる。お好み焼き風になるかと思ったら、べとべとしてもんじゃ焼きの固まりみたいになってしまった。

 味は悪くなかったが、お好み焼きの粉って薄力粉じゃなかったっけ? 


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こままさ