掛川奮闘記

2003年05月16日(金) 030516_オペラ公演ご一行様到着

【カトさん】
 久しぶりに沖縄から東京へ戻った友人のKさんから電話が来て、再来週にわが市に来るので一杯やらないか、というお話。

 当日は別な会合もあるのだが、それを9時までとして切り上げさせてもらってKさんに会うことにした。

 その後メールで多少やりとりをしたが、今度いよいよ東京に家を構えることにしたそう。同期で家を持っていなかったのはKさんだけだったからなあ。来年四月には上の子が小学校に入学するとかで、居住環境の良いところを選んだそう。

 なんでも大田区で世田谷区とも近くて、自由が丘までもわりと近いとか。

 「へえ、ついにKさんも年貢の納め時か。土地はどれくらい?」
 「あなたみたいに、札幌で広い土地というわけにはいかないけどね。土地は30坪くらいだな」

 「東京で30坪か…。家は?」
 「総二階で、3LDKだよ」

 「建て売り?注文住宅?」
 「建て売りみたいなものだけど、建てるのはこれからだから、色だとかちょっとした仕様の変更くらいは効くみたいだよ」

 「ふーん、それで費用どれくらい?」
 「まあ、ご想像にお任せするよ」
 「まあ、そういわずに掴みでも良いから教えてよ。数千万円?」
 「それじゃ、買えないよお!もっとするよ、東京だぜ」

 …あとで聞くと、どうも数千万円と1億円の間くらいのニュアンスが伝わってきました。

 それにしても、30坪で3LDKで仮に八千万円としたら、これって一体どういう買い物かと思ってしまうなあ。

 「やっぱり子供の学校のことを考えたら、はじめから良いところにいなくちゃ駄目だよ!」
 「それでKさん、今はどこに住んでるの?」
 「うん?世田谷の公務員宿舎だよ」
 「あそこかい!俺16号棟だと思ったなあ」
 「俺今16号棟の103号だけど…」な、なにー?

 そうか、今度くるときにはパースを持ってきてくれるそうなので、それを肴にいっぱいやりましょ。


【オペラ上演ご一行様】
 5月25日に、我が市内で開催するオペラ「椿姫」のスタッフご一行様がイタリアから到着したので歓迎会が催された。

 オペラ、というのはわが市の文化施策で、4−1−3プロジェクトというのがあり、4年で、一億円を使い、3万人に本物の文化を味わってもらおう、という事業を行っているもので、今回のオペラもその一環として行われるのである。

 特に、わが市には市出身で東京芸大を卒業してイタリアへ国費留学をし現在もイタリアで活躍中の榛葉昌寛さんという将来有望な若手テノール歌手がいて、この人を応援しつつ本物のオペラを味わおう、という意味が込められている。

 今日は午後に、今回のオペラ「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」の演出をして下さる、マウリーツィオ・ディ・マッティーアさんを始め、16名のスタッフが市役所を表敬訪問して下さり、歓迎記者会見も開かれた。

 講演は5月25日だが、明日からリハーサルやら舞台づくりなどを始めるのだそうである。練習は見学が自由だそうだから、これもまた良い勉強になるに違いない。

    ※    ※    ※    ※

 今回一つだけ残念だったのは、イタリアで現在もっとも有望と言われた女性プリマドンナが、中国肺炎SARSを恐れて、急遽来日を中止して、プリマドンナが代役になったことである。

 来日を渋った際に、現地の日本人スタッフは「日本はアジアで唯一、SARS被害の出ていない国だ」ということを必死に説明したらしいが、「地図で見ると中国と日本はわずか数ミリしか離れていなくて、これなら気流に乗って菌がくるかも知れない」とまで言われて、さすがにあきらめたとか。

 しかし代わりに来日が決定したタマーラ・ラフランキという女性もまた美人なので、これはこれで良かったかも。

 出演者の中にはバレエダンサーの一団も登場して、男性一人女性五人の有望若手ダンサーが踊りも披露してくれるそうである。

    ※    ※    ※    ※

 歓迎会では私の横には演出家のマウリーツィオ・ディ・マッティーアさんが座ったので、英語でいろいろと会話する。

 「日本で講演するのは初めてですか?」
 「いえ、94年と昨年に講演をしています。昨年は東京でカルメンをやりました」

 「SARSの影響はいかがですか」
 「信じられません。今ヨーロッパでは経済が落ち込んでいるので、このようなオペラ公演はもっぱらアジアで公演の要望が多いのです。上海、香港などでもお話があったのですが、このSARSの騒ぎで、全部キャンセルとなってしまいました」

 「イタリアには日本人は多くいますか?」
 「ローマには相当多いですよ」
 「(観光客ばかりだと思って)ほう、そういう日本人はなにをしているのですか。買い物とか観光とかですか?」 
 「いえいえ、音楽家だったり演奏家だったりします。それに、私のアパートの上にはスポーツライターと称する女性が住んでいて、中田とか中村などのことをよく話しますよ」

 …なんてな会話をしていました。

 ちなみに、この方はお子さんが7歳だそうで、今はベイブレードに凝っていて、これで毎日遊んでいるそうです。でもこれは近くの子供達が集まってわいわいやるので、親としては良い遊びだと思っているとか。変わったところで日本が評価されているようです。もとはベーゴマなのにね。


 オペラの公演は私も券を買ってあります。楽しみな反面、オペラって初めてだから、分かるかどうかちょっと不安も。


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こままさ