掛川奮闘記

2003年04月29日(火) 030429_シーンという音が聞こえるんです

【植樹式】
 毎年みどりの日は市内で植樹式を行っている。もうかれこれ50回目ということなので、市制施行と同時に始まった行事なのである。市内も随分緑に覆われたものである。

 今回の植樹式は昨日ヒアリングを行った、幼保園で行われた。朝から晴天で、帽子を被ってこなかったのが悔やまれた。

 会場には、緑化関係各団体、市議、市役所職員など150人ほどが集まり、それぞれ場所を分けて作業を行った。今回の植樹は、アラカシ、コナラ、クヌギ、スダジイといったドングリのなる木である。十年後にはドングリの森ができることだろう。


【大尾山を訪ねる】
 植樹式の後は、市長と一緒にわが市の奥山の一つである大尾山(おびさん)を訪ねる。なんでも先週末にこちらのお寺の95歳のお爺さんが亡くなったのだが、週末は選挙関係でごたごたしてお葬式にも行けなかったので、お参りに行くのだそう。

 「助役さんも行きますか?」と市長。
 「行ったことがないところなので連れて行って下さい」というわけ。

 大尾山は標高670.9メートルで、わが市を取り囲む4つの山の一つである。ここの山の頂上まであと少しというところまでは舗装された林道が通っていて、この最後の最後に顕光寺というお寺があり、亡くなったのはここのおじいちゃんらしい。

 山道をひたすら市長車で上がって行く。見晴らしが良くなってくると、奥地はとにかく山また山の連続である。日本は山の国だと実感する。


   分け入っても分け入っても青い山     種田山頭火 


 お寺にやっとの事で着いて、玄関先を訪問。よくこんなところでお寺がなり立つものだ、と思うようなとにかく山の上の一軒寺である。

 ご主人と息子さんが出てきてご挨拶。早速上がってまだ残っている祭壇で手を合わせる。

 ここは創建が1200年前だとかで、それはすごい歴史があるのだ。北海道では考えられないね。

 市長とご主人が長話を始めたので、私はこの時間を利用してさらに山道を登ったところにある奥の院を訪ねることに。

 市長車の運転手さんに案内されて、山道を上る。

 運転手さんは「僕らが子供の時の遠足は、ここでしたよ」と笑う。
 
 10分も上るとやがて奥の院に到着。石段を登ると、山門のように大きな杉の木が立っている。よく見ると右側の木は幹が縦に根から10メートルくらいの高さまで空洞で外側だけで生きている。看板によると、その昔落雷にあって、次第に幹の中が腐ったのだが、そのうちに上から根が下へと降りてきて、空洞の真ん中を細い幹が通っている。

 幹の太さは直径2メートルくらいあり、市指定の巨樹にもなっているらしい。

 お寺の奥の院は千手観音が祀られている。見晴らしも良くて、天気も良く素晴らしいところである。


 再び本堂に戻ったところ、食事の用意がされていて、次の予定が迫っていたのだがいただくことにした。

 筍料理が美味しかった。

 いよいよ辞去するときに、「ここは全く音がしないところですね」と私が感想を述べると、「助役さん、夜なんかね、漫画によくあるでしょう、「シーン」という擬音が。あれが聞こえますよ。本当にシーンという音が聞こえるんですわ」とか。


 敷地の入り口には樹齢およそ二百年と言われるカイドウの木が花を散らしている。

 「もう十日早く来てくれれば満開でしたのに」

 また来ることを約束してお別れした。 シーン、という音を一度聞いてみたいものです。


【川井郁子コンサート〜綺麗な人やぁ…】
 午後二時から、ご招待を受けていた商工会議所50周年記念事業、川井郁子さんのバイオリンコンサートを聴いた。

 川井郁子さんは美人のバイオリニストとして有名で、東京芸大大学院卒業で現在は大阪芸大の助教授。クラシックのみならず様々な音楽ジャンルで活躍し、NHKの「ときめき夢サウンド」やBS2の「シネマパラダイス」などにもレギュラー出演。

 官邸で小泉首相らへも演奏したとかで、とにかく引っ張りだこの売れっ子バイオリニストである。

 今日はピアニストとコントラバスの男性二人とともに小編成による演奏を聴かせてくれた。

 曲目は、タンゴ、クラシック、映画音楽、オリジナル曲と幅が広く、どれも素晴らしい演奏でありました。
 バイオリンの腕はもちろんだが、美人でスタイルも良いと来ているので、もう素敵!の一言である。照明も曲に合わせて微妙に、大胆に変化して雰囲気を盛り上げた。トータル芸術としてもすばらしいものであった。

 曲の中で、わが市自慢のバイオリニストである長尾春花ちゃんが登場。川井さんとの掛け合い演奏を聴かせてくれるという味な演出もあった。

 長尾春花さんは、市内の中学校2年生で3歳からバイオリンを始め、2001年には第6回江藤俊哉バイオリンコンクールジュニアアーティスト部門で、コンクール始まって以来の小学生最年少グランプリを獲得した、将来有望なバイオリニストなのである。

 川井郁子さんとの競演はなにがしかの良い影響を与えることだろう。


 曲目は次々に終わっていって、あっという間に演奏会は終わってしまった印象。楽しいことは早く終わるものだね。

 帰りしなに出口のところには川井さんのオリジナルCD販売とサイン会が行われていて、黒山の人だかりであった。

 とにかく「美人は得だ!」と思った一日でした。 

 こういう音楽を聴くと心が洗われるなあ。美人を見ると目が洗われるが(^-^;)

 天は二物を与えず、とは言うが、与える人には二物でも三物でも与えちゃうのである。

【明後日からは札幌】
 明後日からの札幌行きのために荷物を宅急便で発送しました。おみやげ用の新茶も買わなくちゃ。


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こままさ