明けがたに見た夢。 私はわんことなぜか川で遊んでいた。 そこで、いろんな小魚を捕まえ、水鳥も一羽捕まえていた。 もう疲れたねと魚たちとぬれた水鳥を抱えて家に帰り部屋に入って一休みすることにした。 その家は紛れもなく自分の家だったし自分の部屋だった。 そこで同じ部屋にわんこも水鳥も魚も静かに眠っていた。 ずいぶん長い間眠った気がして目を覚まして見回してみると、 その部屋は私のうちではない。 びっくりして飛び起きてみると顔見知り程度の方の家ではないか。 一生懸命に謝る私にその方は、”いいのよ”と一言言っただけで特に怒るわけでもない。 その上、捕まえた魚を早く水に入れてあげなくてはと広い庭に大きなポリバスのような入れ物を出してくれた。 魚たちは水を得た魚(まさにそのとおりだけど)とばかりに泳ぎ回る。 その魚たちは金魚のように色とりとりでとてもきれいだし、溢れる水はその魚たちをポリバスから庭先にある池へと導いている。 胸にしっかり抱えていた水鳥も相変わらず濡れていて嬉しそうだ。 私はその夢のなかで恐怖に押しつぶされていた。 どんな恐怖か・・・・ だって、この家に入るとき私はちっとも迷わなかった。 自分の家だと思い込んでいた。 よく見ると、いや、よく見なくたってそこは自宅じゃない。 自分の部屋でもないのにだ。 だけど そこは確かに以前に同じように夢の中で来た事のある部屋、 もっとはっきり言えば、夢の中で引っ越してきた部屋。 そんなばかな・・・ 夢で引っ越した家に、何年も経ったある日、同じように夢の中でやってきて 自分の家と信じてお昼寝するなんて・・・・ 信じられない。 胸にしっかり抱いていた水鳥はたっぷりと濡れていて実におとなしくくつろいでいた。
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