カラスビシャクという名前の草がある。 漢字で書くと半夏または烏柄杓、そのうえ、ヘソクリとも呼ばれているそうだ。 面白い葉形をしていてザゼンソウの仲間らしい。 ほとんど目立たないが薬草でもある。その薬草としての名前が半夏(ハンゲ) この季節になると田んぼのわき道などにほとんど目立つこともなく生えている (こちらに解説が載っている。) 「美しい日本」にしたいと日本の首相は言われているが、 日本を美しいと思うかというアンケートではほぼ50パーセントが思うそうだ。 そのうち、20,30代のひとは、思わないほうが多く、50代以上の日本人は美しいと思っているという結果が出たようだ。 「美しい日本」とは、抽象的過ぎて確かに答えにくいが。 日本で際立って美しいものは、日本語だと信じている。 文字にして美しい日本語、ほかの国の言語(しらないくせになんだけど)とは、そこが違う。 ある意味、当て字的な部分もあるが、これまで日本人はその美しさに惹かれていたはず。 ローマ字やカタカナでは表現できない日本だけの、一つ一つの文字にこめられた意味に。 お天気歳時記などから探して行くと、美しい言葉が見つかる。 この半夏生もそうだ。 夏至から11日目のことを歳時記で半夏生と呼ぶのだけれどその意味を探して行くと上に書いたカラスビシャクの草の先端にヒシャクができる頃という説がある。 そして、もうひとつの説。 やはり草花の中にどくだみの仲間でハンゲショウ(半夏生)というのがある。 こちらは、葉っぱがこの時期に花をつけるのでこの名になったとも言われている。 この植物の葉っぱは花に近い部分が白くなり花よりも目立つようになる。 そこで、半化粧(ハンゲショウ)となり、半夏生となった。 梅雨の時期はとかく鬱陶しくて、外を見ながらためいきばかり。 そんなときは、美しい日本語を文字の中に探してみるのもよいと思う。 明日は七夕 里芋の葉っぱから露(雫)を拾い集めて墨をすり短冊に願い事を書いてみるのもまたよいかもしれない。
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