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■ 車中
クルマを走らせた途端涙がにじんできた。 助手席の娘に気付かれないよそっとぬぐった。
が、1つめの信号で停車している間に涙が溢れ嗚咽を抑えられなかった。 娘が心配そうに私を見た。
「○○ちゃん、やっぱおばあちゃんちに行くの止めようか?」 全く情けないことを口走ってしまった。 きっと、寂しいのは、不安なのは娘も同じなのに。
娘は、 「でも、お母さん、おばあちゃんの看病したいんでしょ? お母さんは○○ちゃんの次におばあちゃんが大切なんでしょ? 分るよ、○○ちゃんもお母さんが大切だから。 だから、○○ちゃんはお母さんに着いて行くよ。(^^)」 私を励ますようににっこり笑って言う。
「ありがとう、○○ちゃん。」 涙がぽたぽた落ちた。
信号が青になって、娘に促され発車した。
「ね、お母さん! 私の好きな曲、聞いて良い?」 とCDチェンジャーを操作する娘。 いきなり鳴りだしたのはお邪魔女どれみちゃん(^^;; 私はまだ涙が乾かないまま娘と一緒に大声でどれみちゃんを歌った。
最寄のインターチェンジまで少し渋滞していた。 途中の景色をなんだか懐かしく眺めながらゆっくり走った。
高速道路に載ってからまた涙が出た。 8年間済みなれた街を後にする… 本当はほんの3日でまた戻ってくるのに、もう最後のような気分になっていた。
道中、娘は私を励ますように、「おばあちゃんちで暮らすようになったら、、、」と楽しみな想像を色々聞かせてくれた。そして不安も。 「お友達出来るかな〜。 だ〜れ(誰)も知ったお友達いないからな〜、おばあちゃんちの小学校。 ね、もし、お友達が出来なかったら、お母さんが毎日遊んでくれる?」 「もちろんだよ。(^^) けど、○○ちゃんならすぐにお友達出来るよ。一緒にいて楽しいし、思いやりのある優しい子だから。」 「え〜、けど、お友達になるのって結構難しいんだよ〜(^o^)」 と、保育園でのお友達との想い出話になった。 3年半の保育園生活で、喧嘩して泣いたり、仲直り出来て笑ったり、そんな事を何度も繰り返して、少しずつみんなの事が分ってきて最後には全員大のお友達になれたのだと娘は話した。 そしてそんなお友達と遠く離れてしまう事が寂しいとポロっと本音をもらした。
娘には本当に沢山の無理をさせてしまっている事を改めて感じ、また涙が溢れた。 「ごめんね、ごめんね。」と何度も心の中で謝った。 そして、これからは娘と二人(ま、これまでも"二人"だったようなものだが)頑張って行こうと心に誓った。
2度目のトイレ休憩の後、再びクルマを快調に走らせながらふと思う。 私の運転でも6時間程度の距離なのに、、、月に一度の面会を強要するなと言う夫。月に1度の週末に往復出来ないほどの距離か? 私はてっきり、「月に一度会いに行く事を了解しろ」と言われると思ったので、金曜の朝のメールには本当に驚いた。やっぱり夫の考えは理解出来ない。
目的地まであと1時間の辺りで、さすがに運転に疲れを感じてその事を口に出すと、娘は「元気になるようにちゅ〜してあげる(^^)」と言って迫ってきた。(^^) 運転が危ないので、次のSAでクルマを停めてちゅ〜してもらった。(^^) ほんとにむすめの存在は有り難い。
その後、実家での数日間で何度も、娘の気遣いを有り難いと感謝する場面があった。それはまた後日に日記に書くが、この時の娘の言葉や態度を私は決して一生忘れてはいけないと心に誓った。
ありがとう○○ちゃん。
2003年03月17日(月)
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