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■ 吐き出た想い
翌日、目覚める瞬間ふと気付いた。 昨日、思わず夫を平手打ちしてしまった瞬間、強い咳と供に血の塊を吐いたような感覚、あれがなんだったのか。
私は夫を求めていたのだ。 困った時、辛い時、夫を頼り助けて欲しかったのだ。 なのに、夫は、私が、娘が、夫を必要と思う時にそれに答えてはくれなかった。 (きっと時々は答えてくれていたのだろうが、それは覚えていない) 休日にはいつだって一緒にいたかったのだ。 なのに、夫はうれしそうにたった一人で出掛けて行った。
「なんで! なんであなたはいつもそうなの! 私たち(私と娘)があなたが必要なときにそうやっていつも頼りにならないの!」 そんな思いが昨日一気に湧きあがったのではないか。 いつも、ずっとそうだったという思いが。
夕方、夫に尋ねた。 「昨日、あなたをひっぱたいた時、自分でも驚くほど頭の中は冷静で、『なんで私こんなに感情的になってるのかな〜?』と思ってたんだけど、あれ(私の態度)どう思った?」 「いや、、、感情的になってるだけで叩いてるんじゃないとは俺も思った。持ってる茶碗を叩き落そうとしたのを途中で止めたし…」 「で? なんだと思う?」 「う…ん…」 それ以上の事を夫に分れと言うのは無理か。 私は静かに今の胸のうちを話した。 私はずっと寂しかったんだと。
2003年01月19日(日)
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