結婚と不倫と離婚の間
蒲公英



 気晴らしは誤魔化し

義母から電話があった。
みんな変わりなくやっているのかと安否を尋ねる電話。
娘が来春小学校にあがるので、ランドセルやら学習机やらを準備しなくちゃね、とも話していた。
喉元まで出掛かる言葉は口に出せない。
「ま〜」
「え〜」
「は〜」
と、のらりくらりとはっきりしない返事でかわす。
「私も同じ苦労をしてつい最近まで我慢のし通しだったから、、、なんとか、友達作ったり、趣味をやったり、そんな事で気晴らしでもして、、、」
と義母は言う。
けど、やっぱり、どうしても、そんな事では私の気は晴れない。
誰よりも近くにいて、何より一番大切な家族と思っているのに、その相手と心が通わない事がどんなに辛く、寂しい事か、、、
他の事で気晴らしをしてもそれは所詮一時の誤魔化しでしかない。


2003年01月16日(木)
初日 最新 目次 MAIL


My追加