□■ あたしのお教室 ■□
もくじ過去未来


2003年07月11日(金) 小さき者を守ること。

はい、こんにちは。

雨の日はむすこっち達を車で送っていく。

帰り道、集団登校の小学生の列に出会う。
黄色い帽子をかぶって、ランドセルを背負い、車が途切れるのを右手を上げて待っている。

急ぐわけでもなし、ゆっくりと横断歩道の前で止まる。
保育園の子の手を大きいおにいちゃん、おねえちゃんがひいている。
小さい子は早く渡れない。
大きい子が一生懸命、手をひいて、横断歩道をわたらせようとする。
黄色い旗をもった班長さんが、最後の子が渡り終わるまで旗を拡げて列を守る。

全員が渡り終わったら、大きい子が、私のほうを振り返り、帽子を脱いで「ありがとうございましたー!」と一礼する。

私は、「ごくろうさま、気をつけて」と車の中から声をかける。
聞こえてなくてもいいやっと思いながら。

お教室のおこちゃま達に聞いたことがある。

「学校まで歩いて何分?」

「40分ぐらいかな。ちびたちがおらんかったら25分ぐらいや。」

「いつも小さい子を連れて行っていたの?」

「そう。やつら、ぐずぐず言うんや。
 暑かったら歩きたくない。
 雨やったら歩きたくない。
 途中で泣き出す子もおるで。」

「そんなとき、どうするの?」

「仕方ないからランドセルを他のやつにもたせて、おんぶする。」

「重いだろ?」

「うん、重いし、暑い。」

「えらいよな、きみたちって。」

「ほんでも、オレもガキの時、そんなんやったからな。
 しゃーないって、せんせ。」

自分より弱いもの、小さいものを守る。
こんなことからだって学ぶことはできるんだ。

年端もいかない子たちを地域の大きい子に任せる親たち、先生たち。
絶大なる信頼。

むづかしい議論はいらない。
弱い者を守り、年長者を敬う。
自分が社会の環の中の大事な一つであることを自覚させる。

それが今、一番、必要とされていることではないのかな。。

bbs:洋室和室

<2664>



小春せんせ |MAIL