あお日記

2002年10月23日(水) 遅刻


 ゴールデンウィークの過ぎた頃、一般にいうところの五月病にはまってしまった私。「意思さえあれば大丈夫」と先輩の語った失敗談に気も留めなかった浪人生活の日々は思っていたよりずっと体に堪えたようだった。春めいた陽気が萌えるにつれて、朝刊配達後の疲労は筆舌を尽くすもので(笑)朝のラッシュにこの身を任せ目を閉じると立っていても熟睡してカックンし周囲に迷惑をかけるようになった。電車通学の大嫌いな私にとってあの繰り返しだった毎日は習慣に埋没する感覚になってはくれなかった。

 望んでもいない遅刻が込むようになったある日、とうとう私は眠気に勝てず朝刊後に二度寝をして気がついたら夕刊の時間になっていた。夜の自習は遊興に割く時間のほうが長くなっていった。そういった不摂生の循環を止めるための意思は全く以って無力だった。

 もう少し嶋さんの言葉に真摯になれればよかったのになぁと今更ながら思います。当時の自分に生きた言葉で語りかけてくるのはタケダであり嶋さんであったわけだが、彼らの思い描く道を共に行くには私に能力が無さ過ぎた(笑)。
「精神的に向上心のない者はばかだ」 そう理解していても志だけで成績が上がるなら何の苦労もいらない。私に足りないのは現状の把握と他者に安易な迎合をしない意思だ。

 私は自分がどこに向かっているのか知らなかった。「環境を変えたい」その一心で安易に選んだこの道の選択自体がそもそも現状の把握に反しているものだった。そういった不自然は必ずどこからかほころび始める。それが私の場合、この身自体に現れた。



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