あお日記

2002年10月17日(木) 春休み中


 仕事自体はとても順調だった。バイクで配り始めてから特に快調で、噂で聞いていたようなキツい仕事でもないし、むしろマイペースで出来るところはありがたかった。

 一つ困ったのは、所長の娘さんたちに気に入られてしまったことだ(笑)。特に一番下の4歳くらいの娘さんは甘えたい盛りに父親を亡くしたようで、余計な利害など考えていられない私に受け入れられるような甘え方ではなかった。春休み中は彼女たちが私の部屋に押しかけてくることもシバシバで、一人でいた記憶があまりなかったことを思い出す。

 風呂と洗濯は近所の銭湯とランドリーへ行った。さすがに汗をかくので風呂は毎日入りに行った。これが夏に近づくにつれて朝刊後も入りたくなるそうで、先輩にはコインシャワーの場所まで教えてもらった。祖母が東京の下町に住んでいたので銭湯は子供の頃によく入った。あの頃の印象と全く変わらない銭湯はやっぱり壁に富士山があって、ちゃんと3畳くらいの涼みスペースが鯉の泳ぐ池と一緒にあった。

 平日の場合夕食は近くの都営住宅に住んでいる初老のおばさんが作りに来てくれた。どうも所長は苦手らしく、土曜の夕食だけ毎回カレーライスを作ってもらった。平日の夕食はどれも美味しくいただいたのでそれと比べるとかわいそうな気もするが(笑)。

 夕食後は速攻で銭湯に行った。早ければ17時には行けるのだが、きまって地元の爺さまに先を越されている。そして湯船が異様に熱い。ただ夕方がふけると人出が増して入浴どころではない。とても繁盛していた銭湯だと思う。その後は洗濯物があれば一度部屋に戻ってからバイクでランドリーへ行った。よく見ないで洗濯機をまわしたりすると、前の人の忘れ物が混ざっていることがある。ある日女性モノの純白スケスケパンティーが混ざっていたことがあった。「こんな小さいのがよく入るな」というのが正直な感想だった(笑)。


 慣れない都会生活の始まった3月の下旬に、私は約1年ぶりで嶋さんに手紙を書いた。




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