あお日記

2002年10月14日(月) 大雨


 私の分担は朝刊で大体250部くらいだった。私の地区が住宅街なので多少の集配量の多さは認めるが、新宿区のオフィス街で配っているタケダが半分強の130部という数字を聞いても何を疑うでもなく与えられた仕事をこなしていくだけだった。今思うととても損な役回りを演じていたと思う(笑)。ただ、それについて文句を言う手間と労力を使いたくなかった。人間同士の衝突が最も嫌いなエネルギーを使う行為、くらいにしか思っていなかった。
 
 ある日に朝から春の大雨が降った。もちろん初めての経験。2人乗りの出来なかった私に250全部を乗せて自転車をこぐことなど、晴れてても不可能だ(笑)。気の利いた専売所なら所長あたりが自動車で各経由ポイント(集合住宅の集合ポスト下など)へ100部単位で配っておいてくれるのだが、それも自分でやらねばならない。

 自転車集配の頃は通常、7時半から8時の間に仕事が終わるような感じだった。あ、今思うとバイクになってから60部ほど追加になって計250部だったような気が...。それはさておき、この日は悪天候の中、夢中で配っていたので陽が昇って周囲が明るいことにも、通勤通学の団体がやけに目に付くことにも気がつかなかったのだ。で、もうすぐ配り終わるなぁ〜という区域にお客さんがポストの前に立って待っていたことではじめて時間が気になりだした。

 案の定、駅前はすでに昼間の喧騒の中。店に着いたのは9時半だった。自分ではなぜそんなに時間が掛かったのかよく分からないのだが、要はマイペースなのだ。現在のように雨の日はビニールに1部ずつ機械で詰められるわけでもなく、どうしても濡れてしまう新聞をポストに入れるたびに罪悪感があった。
 
 店の奥にある食卓で焼いた目玉焼きとご飯をワイドショー越しに食べたその様は義務のよう。さすがにその日はそのままアパートに帰って二度寝。夕刊の時間が間髪入れずにやってきた感じであった。

 こういった体験もあって、すみやかに原付免許を取る原動力になったのだろう。ほどなく2度目の試験に合格した。(実はこらえきれず、無免許で数日配ったのだが/笑)。




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