あお日記

2002年10月12日(土) 新しい生活


 新聞奨学生の説明会もひと通り終って、いよいよ専売所の配属先が決まった。4月から通う予備校が高田馬場にあったので、私は西武新宿線沿線で程近い場所に配属が決まった。

 迎えに来た所長さんは女性だった。未亡人らしく、店に着くとその春で中一になる娘さんと幼稚園に通う2人の小さな娘さんと女ばかりの家族が出迎えてくれた。

 ただ「新聞配達」に持つイメージ通り、なにか胡散臭そうな目つきの配達員が何人かいたが話をしてみるとごく普通の人たちであった。その中に2人、先輩奨学生がいた。どちらも私の1つ年上で、私と後日新しくやってくるもう一人との入れ替わりで店を辞めていくようだった。この2人はとても気さくで、口数の少ない私にもよく話を振るのだった。ただ遊びに来たわけではない。翌日から予備校が始まる4月上旬まで、研修期間として勤務が開始された。

 自宅からそれほど遠くもない場所に決まった下宿生活。望んだ高校卒業を果たした割に私の気持ちは張り詰めていた。

 


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