中学生以上になると毎年全校集会で会計報告なるものがあったはずだが、今となってはよく覚えていない。高校に上がってから曲がりなりにも生物部の部長を務めたので、2年の春に生徒会に呼び出されて部費の請求額の会議かなんかをやったのを覚えているだけだ。
文化祭が終わってから部室に来る人間がひとりふたりと減っていき、もともと文章を書くだけなので部室で行う活動など平時には無いので、1年生などは顔を出して早々に帰宅する、そんな秋の萌え始めた頃だった。
部室にいつまでも残っていたのはいっちゃんと舞ちゃん、ラザそして私の4人。そんな日々が続くことになった。もともと部室には遊び道具が豊富だった。トランプをはじめとしてウノ、百人一首、将棋、億万長者ゲーム、バスケットボール、テニスラケット、演劇で使った木刀などなど。マンガ本もマスターキートンや北斗の拳、エリア88などが段ボール箱に山積みだった。自習の多かった我が校だったが、2年までは律儀に図書館で勉強していた自分が別物になったようにマンガを読みふけっていた(笑)。
ある日、放課後に4人で最寄の百貨店へ出かけた。もうそれ自体が楽しかった訳だが、その時は新しい遊び道具を仕入れよう! ということになって出かけたのだった。ふと目に留まったのは2つのボードゲーム。その時は『スコットランドヤード』というゲームを買った。会計でいっちゃんが領収書を我が部あてで品代として切ってもらっていた。
学校に帰る途中にそれを彼女に聞くと「部費で落ちるから」といった返事。どうも部費を使わないと来年の決算で減らされるとのことで、このあたりから日本の社会構造はどこもかしこも似たようなことをやっているのである(笑)。
その次の年(ようするにハマちゃん世代が部長になった年)は「品代」では経費として認められなくなったようだがね。
さらに付け加えると、いっちゃんは近い将来に部を去るので次年度の会計を気にする必要も無かった訳ですがね(笑)。
|