あお日記

2002年09月03日(火) 夜更かし


 どういった訳で夜更かししたのか覚えてはいない。ただ、タケダと色々なことについて語り合っているのが楽しかっただけだ。

 あの頃は日が暮れてあたりが暗くなってもあの部室だけは活気があった。いや、あの夏の我が部はそんなの当たり前の時間だった。朝8時から夜の8時まで人の存在が確認できる部室であり、たまにそれ以降も残ってダベっていることもあって、そんな折は用務員のおじいさんによく帰宅を促されたものだった。電気を消しておじいさんをやり過ごしたこともあった(笑)。

 そんなとある夏の日、帰宅する方向が同じということで大抵毎日のように自転車で田舎道をタケダと共に走っていた。その日も部の仲間と会食でもしたかそれほど腹が減っていた訳でもなく、つい家に帰らずに地元の図書館横にある小さな公園で彼と話し込んでしまった。

 時間を気にしていなかった訳ではないが、気が付くと、朝だった...(笑)。

 とりあえず、こんな時間ではどうせテンション高くて眠れないので、一度家に帰宅して昼までに部室に行けばいいだろうと勝手に予定を立てて帰宅したのが朝の6時ちょっと前だった。

 いつもぐうたらで朝の遅い母と家族には無関心っぽい様子だった父が思いがけず二人して深刻な顔で存在する居間に入った私は正直狼狽した。どうも私の連絡不行き届きで両親は寝ずに待っていたのだそうだ。そのこと自体が私には不思議だったのだ。もっとも、彼らにとって私は「出来た息子」という印象があったようなのでそれが最近素行が不良になってくれば心配もするのだろうが、「不良の仲間にでも入ったのか?」という問い掛けには全く持って辟易するだけだった。そんな短絡的な考え方しか出来ない彼らは私にとって「大人」という人間たちの代表のような存在だったかもしれない。

 言い訳する気にもならなかった私は、素直にタケダと公園で話しをしていた旨を告げて、いぶかしがる二人の視線を背に受けつつ自室のベッドへしばしの安息を求めたのだった。




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