鬱 - 2002年10月01日(火) ふさぎ込みがちになった時に限って、とても 誘いが多い。電話がかかってきたり、メール が来たり。台風は大丈夫か?から始まって、 近況を知らせてくれたりする。どこかで同級 生の娘の話になった。もう、そんなに大きく なったのかと思うと同時に、中絶した日が数 年前の今日なんだと思った。哀しくて泣きそ うになった。あの頃、どうしようも無い男と 付き合っていた。金と女にだらしなくて、あ げくに仕事もいい加減だったと、子供が出来 たと話してから解った。それまでは本当に大 好きだった。その後は地獄だった。自分の子 供じゃないだろうとか、手術代は出さないと か、滅茶苦茶だった。当時の私はまだ、働い たばかりで大した給料なんか貰ってなかった のと、実家にいたので親にバレないように、 必死だった。数年前の今日、彼は来なかった 。麻酔が途中で切れて、股の間に冷たい異物 を感じて、カラダを捩ったり唸ったりした覚 えが、うっすらある。更に麻酔を追加したの で、少し長く病院で寝かせて貰った。起き上 がるのが辛くて、気持ち悪くて何度か吐いた 。勿論、迎えも無かったし手術代でお金が、 かかってしまったから、タクシーで帰る事も 出来ずに、帰宅ラッシュの電車を乗り継ぎな がら、気分が悪くなると降りての繰り返しだ った。どうにもこうにも情けなくて、数日泣 いていた。それでも仕事は休めなかったから 翌々日には、復帰してまた働いた。彼は相変 わらず何の連絡もなくて、ようやく連絡がつ いた時に、初めて泣いていた。それでも手術 代の事になると、話しをすり替えたり、待っ てくれとか、分割にしろとかそういう事ばか り言うのと、もう付き合って行く気も無かっ た。何ヶ月待ったのだろう?とにかく待った 事だけは覚えている。彼は自称当時チーマー だったらしい。でもよくよく調べると、ショ ボかったらしいので、友達のチーマーのリー ダーみたいなの連れて行くから。ソレでダメ なら知り合いのヤクザ連れて、実家に行くか らね。と明るく留守電に入れておいたら、翌 日に全額返ってきた。私はこんな事がしたか った訳じゃない。なのにどうしてこんな事を してしまうのだろう。なんだろう?人として 筋を通して欲しかったのだろうか。単純に気 持ちが欲しかっただけなんだろうか。 外は、風が吹いている。 生まれてきていたかもしれない、自分の子供 に、本当にごめんなさい。 あなたの事は、毎年忘れていないです。 -
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