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■ World@?
もう誰も居なくなってしまった 白い霧だけがここには残り 白く澄んだ様な静寂が包み込む様に街は音を奪われた。
そこに残っていたのは、たった一つの
" d o l l "
白い手足には、くっきりとした管節部分が残っていた。 繋げて、ただ貼りつけた後といった感じの身体だった。 その固体の名前は、dollという
数年前、朽ち果てた街に捨てられていった 心を引きぬかれていった"doll"
その頃、"doll"の心は人間という生物にとっては 大変に高価な代物だった。
「狩」そんな言葉に近い
身体の胸を開き、その固体にとっての心の臓を取り出す 取りだし、用のなくなった身体は、感情を忘れ廃棄物と化す
廃棄された"doll"は、心臓を失うことにより それが当然の行為だと思い何も気づかない。
dollの心の臓は、本当はただの鉄クズだ。 木材から生まれる doll 機材から生まれる doll 偶然の産物か人の手の温もりか、生まれ方は様々で・・・
けれど、その内部の鉄クズの変化によっては 秘宝になり、人の懐を温かくしていた。
人の心も温もりに満ちていく それを願って作られた筈の "doll"なのに
一体、いつの間にこんなことになってしまったのだろうか
人が亡者となる程に荒んだ世界に誰が彼らを生み出した。
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2003年03月01日(土)
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