2004年09月17日(金) |
投書「声」から 「内心の自由」どんな意味か |
東京都・石原知事は今年の卒業式・入学式で「日の丸・君が代」に斉唱しない、不起立の教師約400人を処分しました。 今、教師たちは、「被処分者の会」を結成し、裁判闘争をはじめ反撃を開始しています。 11月6日には東京・日比谷野外音楽堂での大集会も準備されています。 (詳しくは 教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会http://www.kyokiren.net/)。また、11月7日には、同じ日比谷野外音楽堂で全国労働者集会が開催されます。(詳しくは、動労千葉 http://www.doro-chiba.org/)
9月8日付朝日新聞に、被処分者の一人、金 信明さんの投稿が掲載されましたので、紹介します。
なお、金さんは、9月23日に行われる「とめよう!戦争のための教育基本法大改悪! 9・23労働者市民のつどい」(午後1時30分 星陵会館)(主催 とめよう戦争への道!百万人署名運動)の発言者でもあります。 (詳しくは http://www2u.biglobe.ne.jp/~hyakuman/)
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高校教員 金 信明(東京都葛飾区 51歳)
今年3月の卒業式で「君が代」斉唱の間、私は起立しなかった。ビデオ撮影係だったので立ちっぱなしのはずだが、「歌の間だけ自席に戻り、起立、斉唱しろ」と職務命令が、約40秒、自席に戻り着席した。戒告処分、3ヶ月の昇級延期に。
夏休みに「再発防止研修」を受けた。参加命令の停止を求める仮処分申請は東京地裁で却下されたが、地裁が「内心に踏み込めば違憲・違法の可能性」と指摘したため、研修では斉唱時の不起立には触れない講義のみだった。
2学期からは校内研修が始まる。私が起立しなかったため同僚も強制される。都教委の研修資料には「思想、良心の自由は、内心にとどまる限りでは保障されなければならないが、外部的行為となって現れる場合は一定の合理的範囲内の制約を受け得る(平成11年、文部大臣)などとある。 「外に現れない心の自由」など、いつの時代にもあった。先の戦争下、「この戦争は負ける」と感じていた日本人はたくさんいただろう。
今年は「生徒に斉唱をするよう指導しろ」という職務命令も出される方針だ。自分たちが起立・斉唱しなかったら、担任が処分されるという重圧が生徒たちにのしかかる。研修資料には「児童生徒に心理的な強制力が働くような方法で指導などが行われてはならない」と書いてあるのに、それは無視されたままだ。
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