ダンディズムスケジュール
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2002年10月28日(月) 普通である事・・・その2

 とは言え五体満足に生まれぬくぬくと生きている俺は産んで育ててくれた両親に感謝している・・・それゆえこの次に書く事件は起きたのだ・・・つまり人が犯罪を犯すのではなく、五体満足が犯罪をもたらすのだ・・・なんとも傲慢な格言だがここ何年かで起きている少年犯罪はいずれも偽善者から生まれた五体満足なのだ・・・・本当に普通の人間で普通に暮らし普通に生きている人達なのだが・・・・・・退屈が人を狂気へと変貌させるのかもしれない・・・

 とだいぶ話が脱線した感じだが話を戻す事にして、ん〜とっ夏休みの最後ねっ・・・その日はご近所の(これヤバいな地元の人が見たら分るからな、匿名にしておこう)一つ上の登校拒否児で魚屋の倅Kと同級生のK、そして俺達の中でも悪経験の多いSでバイクの回収を始める(当時はキーを付けたまま放置してあるスクーターやカブを先輩や後輩、同級生達からだいたいの情報が入っていたので、農家はほとんどだね、それと公道が走れないモトクロスバイクはキーなしだからね)全部で何台かを回収した後みんなで爆走する・・・
 
 この時魚屋のK以外は全員坊主頭・・カッコ悪ぅ〜そんでもってバイク初挑戦のおいらはギアチェンジが解らない・・・今思うと可笑しくてしょうがないがどんなに説明を聞いてもやり方を見せてもらっても本当に解らないし・・・出来ない・・・みんなからバカにされつつしかたなし終始ローギアのみで走る・・・

 当時飛ばせロー 飛ばせセカンドー 飛ばせサード と歌う曲が横浜銀蠅の下の奴ら嶋大輔かジョニ−だったかなその曲が流行っていたのでこの事件の後も随分長い事何かある度に一人が 飛ばせロー と唱うと一人二人加わり 飛ばせロー またまた人は増え 飛ばせロー 飛ばせロー 飛ばせロー 飛ばせロー教室中で飛ばせロー
 
 はぁ〜また寄り道したけど乗っている僕は必死だった・・・なんせクラッチを切ってギアを入れてるつもりなのにどういった状態なのか全然把握出来ず頭の中はパニクりそれでもローで誰よりも高回転の騒音をふりまきながら一心不乱で皆についていく・・・風を受け迫り来る景色を無我夢中で追いこし更に迫り来る恐怖へと突入していく・・・

 今思えば五〜六十キロのスピードなどたいしたこともないが・・・その時の僕にはなんとも言えない、そう大気圏を破って宇宙に旅立つ宇宙飛行士になった気分であった・・やってはいけない事にたいする世間の壁、学校のがんじがらめの校則、乗ってはいけない物に乗ると言う罪悪感・・・その全てを突き破ってしまった開放感を身体の全部で感じていた・・・・あぁーあーーーーーああああああああああああああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 完全に僕は解き放たれていた・・・・そう言えばこれも後日談だが尾崎豊の「十五の夜」を初めて聞いた時「あぁこれ俺だぁ」などと呑気に思いました。夢中になって走るうち目的地に着いたようだ、とうとうトップギアに入れる事無くローギアのまま走りとおしてしまった・・バイクの潜在能力もなにもあったもんじゃねえなホントいまじゃローで町中走るなんてバイクに申し訳なくて出来ませんよまったく・・・何も知らないとは恐いねマジに・・しかもこの後起こる事も普通に生きて来たよっちゃんには更なる事件であった・・・・                  

                                続く


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