Spilt Pieces
2003年04月05日(土)  恋愛
小学生の頃、「赤い実はじけた」という文章が教科書に載っていた。
私が通っていた公立の小学校では、テストがいつも簡単だった。
80点台をとることさえ滅多にない。
それなのに、「赤い実はじけた」のテストでは、60点という驚異的な点数をとってしまった。
すごく悲しくて、悔しかった。
だから10年以上経った今でも忘れられずにいる。


「赤い実はじけた」は、ほんのりとした少女の恋を描いた話だったように思う。
とある少年に、何かのきっかけで胸の中の赤い実がパチンとはじける。
「好き」という言葉は出てこないけれど、甘酸っぱく優しい恋が描かれていて、暖かい物語だった。
詳しくは覚えていないのでそれ以上は分からない。


ちょうどそのテストを受けた頃、私には好きな人がいなかった。
だからできなかったのかなと思った。
少し難しそうな評論文でさえそんな点数をとったことないのに、という釈然としない気持ち。
要するに言い訳だったのだろう。
「好きな人さえいれば、もっと点数とれたはずだもん」
小学生だった私は、そう言ってテストをしまいこんだ。


あれから長い時間が経って、私は今あのテストで満点をとれるのだろうか。
自信はない。
好きとか嫌いとか、単純そうで複雑な感情。
考えれば考えるほど、逆に答えを見失う感情。
私はいつも自分の直感で人を好きになるけれど、時間が経って考える時間が十二分にできてしまうと、本当に好きなのかさえ分からなくなる。
「永遠」なんて言葉、自分には想像がつかなすぎる。
だから、言い切れる人が羨ましいしかっこいい。


きっと、あのテストでまた悪い点数をとったとしたら、昔のように「好きな人さえいれば…」なんて言い訳は使わないだろう。
「そんなの人それぞれでしょ」と、一蹴すること間違いなし。
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