| Spilt Pieces |
| 2002年12月27日(金) ドラマ |
| 私は普段あまりテレビを見る方ではない。 特にドラマを見た記憶というのはほとんどないに等しいので、高校までは友人と話していて話題についていけないと思うことがよくあった。 そんな私が、現在毎日見ているドラマがある。 NHKで夜11時から五夜連続で放映している「少年たち3」だ。 秋に放映されたものの再放送とのことだが、その頃は知らなかった。 多くの内容を欲張りすぎている気はする。 出てくる一つ一つが大きな問題なのに、多くは触れられておらず、描かれているのは楽観論だと思う。 児童虐待をしていた母親が、そう簡単にその鎖を断ち切れるかというとそうは思えないし(母親の心のケアもなされず、人の言葉一つや二つに影響を受けて虐待がやむはずがない。母親自身もやめたくてどうしようもないのに、やめられないから苦しむし、そもそも虐待を受けた子どもがそれを繰り返してしまう理由が分からなくなる)、優しい言葉や真摯な態度に触れたからといって少年がそう簡単に自分の内面を変えていけるはずがないと思うからだ。 ただ、それでも役者の演技、台本はよかったと思う。 伝えたいことがある、という思いが感じられた。 実は、ドラマを見ていてイライラした。 主役の家庭裁判所の調査官・広川のような、仕事の時間と自分の時間を分けようともせずに子どものことを思う、そういう熱い人は好きだ。 だが、私はそうじゃない。 きっと、「あくまでも職業としてこの仕事をしているだけだ」という主旨のことを言った広川の周りの人たちに似ている。 そして私はその人たちを嫌いだと思った。 だからイライラする。 ドラマにイライラしたというより、ドラマを見て感じたことにイライラしているのだとは思うが。 言い訳かもしれない。 ただ、私はそれほどまでに力を注げる、自分がこれだと思えるようなことを持っている人になりたいと思う。 今は何だかんだと理由をつけて、何にも全力になれない自分がいる。 自分がやりたいと思う仕事以外やりたくないと、就職活動をごく限られた範囲でのみやっているのもこういう思いがあるからなのかもしれない。 ああ、それにしても、家庭裁判所の調査官になるのはとても難しいらしい。 それを志望している友人がため息をつきながら言っていた。 「おう頑張れよ」と他人事のような言葉を発しながら、私はただ、難しい試験を突破できるようなエリートの人たちが、きちんとした目的意識と信念を持った人たちであることを、祈る。 |
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