(SleepWalking)



寝惚け眼
 
母が出掛けてくるわよといった
もうそんな時間なのかと思った
なのにちっとも動かない
怠け者なこの体
あぁ
なんて太陽は眩しく光るのかしら
理由なんてただひとつ
もう高みに乗りかけているから
愚問だ
あのひとが隣に寝ていた朝を思い出す
ひとが考え付くような
陳腐な疚しさなんてどこにも無い
きれいな朝だった
体温とベッド以外なにも共有しない
柔らかな夜を越えて
アイを語るのに快楽が必要だなんて
言い出したのはどこの馬鹿か
そんな簡単なアイなんて
欲しくない
言葉にできるアイなんて
明日にも消えてしまいそうだ
気が付いたら猫が寝ていた
あのひとは猫だったのか
騙されていないと信じて
明後日の夜にまたでかけよう
同じモノなんて二度と
転がってはいないと知っているから

2005年02月11日(金)


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