(SleepWalking)



よる
 
眼鏡のレンズが
エッジに光を集めて反射する
傾きかけた太陽があなたを
愛しているのだろう
きっと


声を出すことすら出来ない
その指が
あたしを撫でるのを
大人しく感じているしかない
レンズ越しの優しい眼があたしを殺すなら
それでも良いと思ったのよ
あたしは幸せになれるから


あたしは


冷たい夜の空気と
消えてしまったあたしをあなたが
抱いていてくれるなら
こんな日も悪くない
うっすらと考えて目を閉じる
口付けの雨が降るこんな夜に
あなたが泣くことを願いながら。

2004年07月02日(金)


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