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| 2006年05月15日(月) 正反対だからこそ。 |
| 妻は人に媚びるということをしない人間である。同じ職場だから付き合う前からわかっていたのだが、お世辞とか場を盛り上げる冗談とか、そういう類のことは自分の人生において全く不必要だと思っているのである。お世辞とか場を盛り上げる冗談が自分の人生に必須だと思っている僕とは正反対なのである。 新婚旅行で、ガイドさんが車窓から台湾の建造物や文化など様々な説明をしてくれる。初めての海外旅行でテンション上がりっぱなしの僕はガイドさんに次々と質問し、感嘆の声を挙げ、劇的に感激し、大きくうなずく。というフェイクに、妻は気付いていた。 僕はガイドさんが充実したガイドライフを過ごしてもらおうと必死なのだ。こちらが料金を払っている立場にも関わらず、ガイドさんに気を遣い過ぎてしまい、今度はどんな質問をしよう。どんな感想を抱いたらガイドさんは感動してくれるだろうかなんてことばかり考えているのである。 一方妻はというと、興味を示したことはガイドさんに訊ねて静かに納得する。疲れたら移動中に眠るという具合に、ちょーマイペースでハネムーンを楽しんでおり、時々、テンションの高い振りをする僕の行動を冷ややかな視線を投げかけているのである。 これは現実を直視させる福祉職と、真実ばかりではないと笑顔を浮かべる看護職との違いともいえる。正反対だからうまくやっていける。そんなことを考えながら僕は必死にガイドさんに質問を投げ掛けていた。 |
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