2005年12月23日(金)  私の枯葉 第7節。
 
本当は私はこの場に、こうやって日記を書くことは許されないのかもしれません。私達は、12月21日の夕方に別れました。私は空港に、彼は夜勤に。小さく手を振って別れました。彼の後姿をいつまでも眺めていたのは、未練では、ありません。こうやって、いつまでも彼との日々を書いているけれど、もう本当に、もうすぐこの場から私が消えること、そして私が二度と現れることがないと思うと、書かずにはいられないのです。伝えずにはいられないのです。
 
オバケ屋敷は、長い長い出口を迎えました。係のお姉さんが、優しい笑顔で迎えてくれました。その笑顔は、よく見ると含み笑いでした。
 
「今から彼氏さんは、あちらの扉を開けて悪霊と闘うことになります。彼女さんはこちらの出口へ通じる扉を開いて悪霊と闘う彼氏さんを応援してあげて下さい」
 
いやっ。私は泣きながら首を振りました。「大丈夫、大丈夫だから」オバケ屋敷の中盤くらいから、彼はもう馬鹿の一つ憶えのように同じフレーズしか繰り返しません。彼だって怖くてたまらないのでしょう。彼はそうやっていつもいつも「大丈夫、大丈夫だから」と言って表面だけでも安心させようとしました。彼の悪い優しさは、こんなところにあるのです。
 

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