2005年08月28日(日)  こればっかりはね。
 
皆、美容院や理髪店に行きたいと思うときってどういうときなんだろうか。そりゃ髪が伸びたときだよと言うかもしれんが、そういうことではなく、その、美容院に赴く決意をするきっかけであって、よし、髪切りたいパーマかけたい今週の日曜に。なんて考えるのだろうか。考えるのだろうな。
 
僕の場合、それが極端に衝動的なのである。鼻をほじってるとき、仕事してるとき、歯を磨いてるとき、「あ、美容院行きたい。今すぐ行きたい。絶対行きたい」と、もう頭の中が美容院のことでいっぱいになり、どうしてオレは今までこんな恥ずかしい頭で生活してたんだと、つい2・3分前までは考えもしなかったことを考え出し、一刻も早く髪型を整えてもらわなければという追い詰められた心境のまま美容院に行くので僕の係のお姉さんはいつも怒っている。
 
「……」
「あ、ちょっと軽い感じで、ゆるーくパーマかけてください」
「……また予約しなかったでしょ」
「あ、はい。あとちょっと襟足長めでお願いします」
「……私が休みだったらどうするつもりだったの?」
「別の人に切ってもらうよ」
「ヨシミさんの係は私なの。私のカットが一番しっくりくるって前言ってたじゃない」
「だからこうやってここの美容院に来てるわけでしょ」
「そういうことじゃないの。私が休みだったらどうするつもりだったの?」
「別の人に切ってもらうよ」
 
と、堂々巡りの問答のあと、いつものようにカットしてもらうのだが、なんというか美容院の予約というものは、とても繊細な問題で、3日前に美容院に行きたくて予約しても、必ずしも3日後に行きたいという心境になっているとは限らない。というか今度の休み飲みに行こうよーと自分で誘っておいて、休日がくると、ああ飲みにいく約束なんてするんじゃなかったとウジウジ考える僕の場合、美容院の予約というものは無意味に等しく、こうやっていつも衝動的に美容院に訪れて係のお姉さんを困らせてしまう。
 
「次、次来る日、ちゃんと予約してって。予約しないと帰らせないから」
「えー。わかんないよそんなの。じゃあ来月。来月また来ます」
「来月のいつ?」
「わかんない」
「それじゃあ全然わかんないのと一緒じゃない」
 
と、カットが終わっても堂々巡りの問答を繰り返しながら、心の中では申し訳ないと思ってるんだけど、こればっかりはね。
 

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