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| 2005年08月17日(水) ジイサン道路で倒れてて(後編) |
| ジイサンをなだめている間も、「今から仕事行くんじゃー!」「やっぱり帰るんじゃー!」「駅はどこだー。いや私は浅草出身なんですけどね」と、言ってることは全然まとまりがないが、意外に元気なので、まあ死ぬことはないだろうと、美味しそうに十六茶を飲み始めたジイサンを後目に、近くにあった区民センターに入って、そこの道路でジイサンが倒れてて、歩くのもフラフラですごく可哀想なのでどうにかして下さいということを言うと、「ど、どうすればいいんですか?」と、区民センターの中年の女性が本当に困ったような感じでオロオロしだして、ったくふざけんなよ役人。臨機応変に対応しろよー。とにかく来て下さいっつって先にジイサンの所へ戻ったらまたジイサン道路の真ん中で倒れてる。 なんで道路の真ん中までわざわざ行くんだよー。と、みたび路肩まで引きずって、もう汗でびしょ濡れ。最初は酔っ払ってフラフラしてると思ったんだけど、ジイサンの行動を見ると、どうも認知症のような気がする。あ、認知症ってのは、痴呆症の新しい名称ね。最近変わったやつ。で、僕は仕事で認知症の患者さんと常に接しているわけだから、自分で言うのも何だが、その応対はお手のものであって、遅れてやってきた区民センターの人も、なんだよお呼びじゃないじゃんみたいな顔して突っ立っている。 お呼びじゃないじゃんじゃないじゃん。オレは仕事でこんなことやってんじゃないんだよー。つうか今から仕事なんだよー。こういうのは役人、もしくは警察の仕事じゃないのかよー。あ、お茶もう1杯飲みます? すげぇ汗かいてるから水分いっぱい取らなきゃね。死んじゃうよホントに。水分以前に車に轢かれて死んじゃいますよ。聞こえてマスカー。今からどこに行くの? 仕事? あそう。でもほら、血が出てる。こんなんじゃ仕事行けないですよ。ほらもうちょっと日陰のとこ行きましょう。 ってジイサンの体を支えながら思ったことは、こういうことは助けたいという気持ち以前の問題で、自然に体が動いてしまって、日常生活の中であっても、つい仕事モードになってしまうんだなーと新しい発見をしたということ。僕もまだまだ捨てたもんじゃない。あ、またジイサン道路の真ん中に行こうとしてる。 |
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