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| 2004年12月27日(月) 時間差プレゼント。 |
| もう一生こんな無意味に高いマフラーは購入しないであろうと、僕の人生最高値を更新したCOACHのマフラーを彼女にプレゼントして、彼女は翌日早速、愛のクリスマスプレゼントを首に巻いて待ち合わせ場所に登場した。 「どう? 似合うでしょ?」彼女はそう言って、阿呆みたいに人が行き交う池袋駅の構内でくるりと一回転してお茶目なポーズをとったなんて嘘を書くとまた彼女に制裁されるので、実際は、「どう? 似合うでしょ?」「うん似合う」「それじゃあ行きましょ」と、まぁこの程度の会話で、だいたいこれは真実を書く日記ではないので、誇張して当然。なんか足の指の毛が伸びてきてるような気がするなんて真実ばかり書いてても誰も喜ばない。よって誇張。全部誇張。COACHのマフラーが高額だったということを除いては。 しかしここは僕。大人の僕。COACHのマフラーでさえ欺く為の手段として用いているのだよワトソン君。僕の部屋に来た彼女。DVD見て、プレステして、あと、新しいベッドの上でなんやかやした後、靴箱に隠匿してあった大きな包みを彼女に渡す。何気なく渡す。ちょっとちょっとこれ絶対ビックリするから直ぐ開放するがよろし! よろし! と目を輝かせて渡すのではなく、何気なく渡す。頭を傾げて包みを受け取った彼女はそのままの姿勢で歓喜の雄叫びを挙げる。包みの中身はシナモロールの抱き枕。 シナモロールを知らない人のために説明、っていうか僕もよくわからないので、サンリオのウェブサイトから転載。 「ある日、カフェのお姉さんが空を見上げると、 雲のようにフワフワと、白い子犬が飛んできました。「シナモンロールのにおいにひかれて、飛んできたのかしら?」 お姉さんはその子犬のシッポが まるでシナモンロールのようにくるくる巻いているので、 “シナモン”という名前をつけてあげました」 まぁそのなんつうか、まず飛んできたことがおかしいっつーか。飛んできた飛ばないはずの哺乳類に安直にシナモンという香辛料を結びつけて、どうして飛んできたのか知らんがお前はとにかくシナモンだ。と、飛んできた犬にしては少し迷惑な話で、その誕生の理由というか存在の理由みたいなやつが一切記入されておらず、まぁキティちゃんも下降気味だし今後こいつで売っていきたいと思うのでみんな抱き枕とか買って下さいというサンリオの戦略が見え隠れで、彼女はとてもチャーミングで素直で可哀想な女の子なので、サンリオ、というか時価総額70,360百万円、発行済株式数77,745,378株のいわゆる株式会社サンリオのマーケティング戦略とかよくわからずに、ただとにかく遠いお空の雲の上から飛んできたシナモロールかわいい。キティちゃんよりカワイイ。よってシナモングッズが欲しい。もうすぐクリスマスだし。と、12月が入った頃から、プレゼントはシナモングッズにして頂戴光線を浴び続けていた僕はそれを一切無視。 お前はもう二十歳になったんだから、そのような子供相手に商売してるような会社のグッズなど買わずに、OLを中心に人気が高いCOACHのグッズを身にまとい、もう少し大人を演出しなさい。フッ。その歳でシナモンだなんて。という態度を一貫して取り続け、彼女もCOACHを貰ったら貰ったで大喜びして、これにて一件落着。これにてクリスマス終わり。はいはいもう気持ちは来年ですよと見せかけてシナモンの抱き枕。彼女の喜びようは尋常ではなく、「んぎゃぁ!」と意味のわからない歓喜の悲鳴を挙げて、抱き枕と共にベッドに潜り込んでしまった。部屋のソファーの上には、昨日プレゼントしたばかりのマフラーが魂を抜かれたように投げ出されていた。 |
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