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| 2004年12月26日(日) 膨張クリスマス。 |
| 昨日、彼女が東京にやって来るということで、まぁ、迎えにでも行ってやるかと、本当は嬉しくてしょうがないのに、あまりに嬉しい感情を爆発させると、ふっ、可愛いわね。28歳にもなって。そんな可愛い貴方に私は会いに行ってあげると、なんだか彼女が精神的立場上優位に立ってしまうので、どうせ暇だし夜勤明けだし。うちにいてもゲームばっかりだし。で、どこ? 羽田? はねだー? ちょっと遠いなぁ。夜勤明けにはちょっときついかもなぁ。でも折角東京に来るんだから迎えに行くよ。行ってやるよ。というような口調、態度で速攻髭を剃って顔洗って手にはしっかりクリスマスプレゼントを抱えて。 と、モノレール。羽田まであと5分というところで僕は気付いた。そういえば羽田って第1ターミナルと第2ターミナルに分かれたって言ってなかったっけ。確かそうだ。げ。嘘。彼女、どこの航空便で来るんだろう。JALかしら。JALだったら第1だよな。いやANAのような気がする。だったら第2か。どうしよう。遠距離の醍醐味ってのは、この再会の瞬間にあるのではないか。彼女が登場する所にちゃっかり待っている彼氏。目と目を合わせ、互いに表情を和ませ、人目もはばからず抱き合うそこはターミナル。おおお。ちょーかっけー。でもそのかっこいいターミナルが第1と第2に分かれている。そして僕は彼女がどっちのビルから登場するかわからない。よって僕はJALだと邪推。近いしね。第2だともうちょっと先まで乗らんといかんしね。と、第1ターミナルで降りて彼女からの電話を待つ。 「今着いたよ」 「どっちのターミナル?」 「ん? 第2だけど」 と、彼女は第2に降りて当然。航空会社といえばANA、ターミナルといえば第2しか考えられないといった口調で応える。よって僕は再会の場所を間違えた。よって僕は彼女に謝った。よって僕はきびすを返し再びモノレールへ乗り第2ターミナルに向かった。「モノレールの改札で待ってるから」と、彼女からメールが届き、僕は第2ターミナルで降りた瞬間、跳び上がるように階段を駆け抜け改札を目指した。彼女が頬を膨らませて立っていた。遠距離で久々の再会となると、頬は赤らめるものだが、彼女の頬は明らかに膨張していた。またかという表情で怒っていた。彼女が東京に到着したというのに僕が迎えられるという、遠距離の再会のシチュエーションが逆になった瞬間であった。 でも僕は切り札を持っていた。1年に1回しか使えないとっておきの切り札を持っていた。彼女の頬の内側の空気を抜くには充分すぎる程の切り札。サンタが第2ターミナルにやってきた。僕はバッグからプレゼントを取り出し勝ち誇った表情でそれを渡した。 「まぁ、ありがとう。でも私、第2ターミナルで降りるって行く前に電話したはずよ」 彼女の頬は少ししぼんだだけだった。 |
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