2004年10月08日(金)  彼女22号。
 
明日から3日間、彼女が僕の部屋に滞在するんだけど、これがまた最近喧嘩ばかりで。あっちが叩いてくるのでこっちが殴り返すと、小説を投げてくるので、茶碗を投げ返し、今度はカッターで僕の腕を切るので、包丁で彼女の腹を刺すなどの修羅場と化してはおらず、ただメールで、私はこう思うけどお前はどうか。僕はそう思っているのでお前の考えは間違っている。お前は今そう言ったけれどもこの前は違うことを申したではないか。あの時はそう申したかもしらぬが、時は過ぎて当然。思考も同じ場所に停滞しているわけではないのだ。お前はそうやって弁ばかり立ってちとも男らしくない。お前だってそんなに興奮ばかりしてちとも女らしくない。何を。やるか。やるのか。やっぱよそう。よしましょう。今何してる。風呂に入ろうと思っていた。そちらは。僕は耳掻きをしていた。などと、メールという媒介を用いた文字による小さな争いで、大して重要な件で喧嘩をしているわけではない。
 
そんな彼女が明日から新幹線に乗ってやって来る。台風で来れないかもしらんけど、予定上、とにかくやって来る。しかし、こうしたメールで喧嘩をしてばかりの二人だけど、会ってしまえば途端に喧嘩がなくなるわけで、どうして喧嘩がなくなるかというと、彼女はすぐ泣くからであって、泣いたらそれでお仕舞いと思っているのか、現に泣いたらそれでお仕舞いなのだが、あの大きな瞳から涙がポロリポロリと流れ出すと、今まで彼女に向かっていた怒りの矛先が途端にUターンして、我が身に向けられて、あぁ、また女の子を泣かしてしまった。28歳にもなって。最低な男だなぁ。遠い所からわざわざ会いに来てくれているというのに、汚い言葉でおもてなしすることしかできないのか俺は僕は。まったく最低な野郎です。ほら飴玉あげるから涙を拭いてちょうだい。と、甚だ弱気になり、飴玉を口に含んでニコニコしながら機嫌を取り戻した彼女を抱き締めて、ゴメンなさいと謝罪。悪いことをしたと陳謝。
 
まぁ台風が関東地方に近付いているから、予定通りに来れるかわからないが、というか多分来れないと思うが、彼女の到着を待ちわびるというのもこれ遠距離恋愛の醍醐味であって、来れなければ来れないで、しょうがない。遠距離だから。と収まりがつくわけで、数ヶ月前、僕が彼女の住む四国へ行った時も、台風によって飛行機が飛ばないかもしれない。飛んだとしても新関西空港に着陸するかもしれぬというアナウンスが流れて冷や冷やしたが、どうもこの台風というのが、僕たちの遠距離恋愛を阻害しようとしており、これは何だ。地球規模で僕たちの恋愛を邪魔しようとしているのか。それとも気象庁の陰謀だろうか。と、被害的に考えたりするけれど、単に僕の日頃の行いがあまりよろしくないだけということも考えられる。というかそれしか考えられない。むむむ。
 

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